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月11万の住宅ローンを払えず「銀行からの電話」を無視し続けた50代男性の悲劇 コロナで支払いが厳しい人がすべきこと
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/79773
2021.01.31 高橋 愛子 NPO法人住宅ロ−ン問題支援ネット 代表理事 現代ビジネス
コロナで職を失った
埼玉県に住むAさん(58歳)は、自営業でイベント関連の仕事をしている。
元々はイベント関連の会社の会社員だったが、10年前に独立し、フリーで仕事をするようになった。フリーになった当時は会社員の時より収入が増えたが、最近では仕事が減り貯金も底をついていた。住宅ローンの支払いも滞りがちになっており、1ヶ月遅れで支払ったりして何とかやりくりが出来ているという状況だった。
状況が一気に悪化したのは、昨年の3月頃からだ。新型コロナウィルスの感染拡大の影響でイベントが軒並み中止となり、仕事がなくなった。それまでもギリギリでやりくりしている状況だったので、収入がゼロ近くになると一気にローンの支払いが滞り始めた。
家族は妻と2人暮らしで一人息子は独立して家を出ている。中古の一戸建てを25年前に購入し、ローン残高は約1000万円、毎月の返済は11万5000円だ。
妻もパートに出ていたが、コロナの影響で時短勤務となり、収入は激減。生活費を稼ぐだけでやっとの状態となった。Aさん自身もバイトを探したがなかなか見つからない。フリーの仕事がいつ入ってくるかもわからず不安な状況が続き、住宅ローンは3ヶ月ほど滞納状態となった。
銀行からの督促状が来たり、督促の電話が来たりしたが、支払いができない旨を説明するしかない。状況が改善する見込みもなく、電話に出ることもできなくなり、そのまま放置する状況が続いた。そうした状況を2ヶ月ほど続けたある日、自宅に銀行から通知が来た。
そこには、「このまま滞納が続くと期限の利益を喪失する。●月●日までに滞納金を全額支払わないと保証会社に代位弁済され、自宅を競売にかけることになる。」旨の内容が書かれていた。
厳密な内容はよく分からないが、「競売」という言葉は知っていた。このまま競売で家が取られてしまうのか、どうしたらよいのか、と不安になったAさんは私の無料相談に問い合わせをしてきた。
「25年住宅ローンを払い続けてきた家。どうしても競売になりたくはない。何とかならないか?」
調べてみると、Aさんの自宅の時価は、1500万円。現時点での住宅ローン残高は約1000万円で債務超過の状況ではなかった。
コロナの影響で住宅ローンが払えなくなった人のために、金融庁は金融機関に返済条件の変更などに柔軟に応じるよう通達を出している。
実際に金融機関が住宅ローンの貸付条件の変更などに応じた例は少なくない。都市銀行、地方銀行、その他銀行の188行を合わせたデータで、申し込みがあった3万5407件のうち、2万7705件で実行されており、実行率は約78%だ(2020年3月10日〜12月末までの実績)。これは、通常よりもとても高い数字だ。
滞納がアダになった
Aさんも金融機関に相談してみたが、その時点で5ヶ月分も滞納しており、滞納分を払わない限り、条件変更の相談は厳しいと言われてしまった。コロナの感染収束の見通しも立たない状況で今後もどうなるか分からない。
もし今、売却をしたら売却の経費や引越し代を払っても400万円くらいは手元に現金が残る。結局Aさんは自宅を売却することを決意し、金融機関に競売手続きを待ってもらった。そして何とか競売になる前に自宅を売却して、家賃6万円の2DKのアパートに引っ越しをした。
滞納の前に相談を
Aさんのようにコロナの影響で収入が途絶え、住宅ローンの返済が出来なくなってしまう人の相談が増えてきた。前述のように金融機関もコロナの影響で支払いができなくなってしまう人に対し、条件変更等の相談を柔軟に対応してくれている状況ではある。例えば、3ヶ月間は返済猶予や利息だけの支払いでいい…といった猶予だ。それで一旦危機を乗り越えて支払い状況が正常化した人もいる。
しかし一方で、感染は相変わらず拡大し、再びの緊急事態宣言が発令されて、もう限界だという人も増えてきた。昨年の緊急事態宣言時の時は、コロナが直接的な原因で住宅ローンが払えなくなったという人よりも、コロナが「とどめを刺した」という人が多かったが、今は純粋にコロナのせいで住宅ローンが払えないという人が多くなってきた。
住宅ローンが払えないという人は、Aさんのように滞納をする前に金融機関に相談することをお勧めする。Aさんのように数ヶ月滞納をしてから相談に行っても対応してくれないこともある。また滞納して金融機関からの電話に出ない、無視をするということはやってはいけない。その時点で金融機関の信頼を失い、今後の取引に影響が出る可能性もある。
また、住宅ローンが払えなくなり、カードローン等の高金利の借り入れをして払うことは本末転倒だ。まずは、傷が浅いうちに相談してほしい。
ただ、Aさんのように収入が途絶えてしまった人はどうしたら良いのか? 返済猶予をしても払っていける見込みはない。
住宅ローンが払えなくなるとどうなるのか? すぐに競売になってしまう、自己破産しかないのか? と不安な思いから、銀行が送ってきた通知などから逃げてしまう人もいる。でも、すぐにどうにかなるわけでない。その間にできることや解決の選択肢はある。
では、住宅ローンが払えなくなるとどうなるのか? 中編では、ローンの滞納が始まって以降の具体的な流れを時系列でみていき、解決方法について解説する。
【中編】「住宅ローンを滞納した人の身に起きる「すべてのこと」と「正しい対応」お教えします」
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