凍傷と低体温症 屋外での凍死自殺は酒を飲まなければ絶対にできません。凍死自殺の仕方くらいはネットですぐに調べられますから、爽彩さんが酒無しで凍死自殺しようとする事は有り得ません。それから、すぐに他人に発見される公園で凍死自殺なんか絶対にしないものです。 自殺途中に誰かに見つけられて凍死できなかったら手足を凍傷で失ってダルマ女になりますから: 酒を多量に飲んで冬の戸外で眠る、こういう死亡事故が北海道では時どき報じられます。 おまけに除雪車に踏み潰されたなどという事件もありました。 ぼくが医師になりたてのころ自殺目的で酒を飲み、さらにご丁寧に睡眠薬までのんで、冬の河川敷で寝ていた女性が低体温症で運ばれてきました。 一命はとりとめましたが凍傷のため手指や足を切断され、もう自殺すらできない体になってしまったと後に聞きました。 現在も酒に酔って冬の戸外で眠ってしまい、手足の凍傷の後遺症に苦しむ患者さんを外来で診ていますが、何年も経つのに、爪はまともに生えず指先は痩せ細って棒のようになり、紫色のままです。 後遺症の悲惨さからすると決してお勧めできる方法ではありません。● 凍傷が起こりやすい部位 心臓から遠い、身体の末端部。衣服で覆われておらず、外気にさらされやすい場所。もっとも多いのは手足の指。続いて、耳・鼻・顔などです。 ● 自覚症状 針でつつかれているようなちくちくした刺激に始まり、その後じんじんとした痛み、しびれ、さらに進むと皮膚の感覚がなくなります。 ● 症状の程度 凍傷は、寒さにさらされている時間が長ければ長いほど重症化します。 軽度…皮膚が白くなる。温めると赤く腫れ、うずきや痛みがある。 中度…水ぶくれ・発疹が出る。 重度…水ぶくれ・ただれ・患部が黒く変色する。筋肉や骨まで症状が及び、患部が 壊疽・壊死した場合、回復は難しい。後遺症、患部切断の可能性。 耳の凍傷 外から見える耳、つまり耳介は、左右にあり、音を集めるパラボラアンテナのような役目を持っています。軟骨と皮膚から作られていて、少し外へ突き出したような形をしています。皮下組織は薄く、血管が少ないため、寒冷にさらされると容易に凍結し凍傷になってしまいます。 凍傷は冬山で遭難した人の手足に生じるばかりでなく、我々の身近でも起こります。スキー、スケートやスノーボードに行くときに、格好ばかり気にして、帽子もかぶらず、耳あてもしないで2, 3時間も滑ると、耳が冷たくなり、痛くなり、ついには感覚が無くなってしまいます。家に帰ってから真っ赤に腫れたり、水膨れになった耳を見ることになります。決して、スキー場などの山でばかり起こることではありません。 終バスに乗り遅れ2時間歩いて家まで帰った男子高校生が、ぱんぱんに両耳介を腫らして来たこともありますし、30分位外を歩いていたOLさんが耳の上の方が少し痛いと言って来た時、耳介の先端が凍傷になっていたこともあります。どちらも帽子、耳あてはしていませんでした。 耳の凍傷 凍傷は、火傷と同じように、その程度により1度から4度に分けられます。 1度は、赤くなり、さらには、紫色になり少しぷよぷよ腫れ、かゆみまたは軽いしびれ感や痛みがでます。軟膏を塗ることでほぼ正常の皮膚に戻ります。 2度は、水膨れや血膨れになり、皮膚が剥げ、かさぶたがつきます。軟膏を貼布して創部の安静を保つことで時間はかかりますが、ほぼ正常の皮膚に戻ります。 3度は、皮膚が壊死(組織が崩れてしまうこと)に陥り、感覚が無くなってしまいます。 さらに軟骨が融けて変形したり、無くなってしまう重篤なものを4度と呼んでいます。 通常、診るのはせいぜい、2度止まりですが、帽子や耳あてで予防できることなので残念です。東京などの暖かい所から発信された冬のファッションにばかり眼が向いて、自分の身体も守れないようでは、マイナス20度にまでなる旭川に生きる人間としては失格です。むしろ、老若男女を問わない、機能的な美しさを持つユニークな帽子や耳あてなどの冬のファッションを、旭川から日本全国や世界に発信しては如何がでしょう。厳冬の中、油断していて耳介が痛くなったら、耳の形を守るためにもすぐにいらして下さい。 http://www.kumai-clinic.or.jp/html/colum/mimi/colum01.html 文春は寒い所を何時間も歩いていて低体温症で死んだという主張でしょうね。 こういうのを想定しているんでしょう: トムラウシ遭難事故 2009年7月16日北海道大雪山系トムラウシ山、ツアーガイドを含む登山者8名が低体温症で死亡した事故。 吾妻連峰雪山遭難事故 吾妻連峰雪山遭難事故とは、1994年(平成6年)2月13日早朝から翌日にかけて福島・山形両県にまたがる吾妻連峰が猛吹雪に見舞われ、登山者5名が低体温症で死亡した事故。吾妻連峰での山岳遭難事故としては最悪の事故となった。 ▲△▽▼ しかし、トムラウシ遭難の様に体を濡らさない限りは屋外で短時間に凍死するのは不可能なんですね。 乾燥状態では凍死するまでに10時間はかかり、手足が酷い凍傷になります。 それから遺体が見つかったのは道路の近くで凍死自殺する場所ではありません。 自殺途中で発見されたら凍傷で手足切断となるので、市内の公園で凍死自殺する事は絶対に有り得ません。 大雪山とか誰も来ない所で凍死自殺します。 遺体には凍傷の跡が無いですから、おそらく室内で さあやさんを裸にして、水をかけ、扇風機に当てて凍死させたんでしょう。30分もあれば直ぐに凍死します。 そして遺体をブルーシートに包んで雪の中に保存して、大雪の夜に公園に移動させたんでしょうね。 低体温症については 低体温症の資料 http://www.asyura2.com/19/test34/msg/150.html
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