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３月１３日（水）
田舎から、トウナ、アサツキ、フキノトウを担いで甥が上京してきました。それだけでなく、新潟の銘酒「久保田」も……。
なかなか気が利くじゃありませんか。本当は、「菜っぱだけじゃなく酒も担いで来るんだぞ」と、私が電話口で叫んだからですけど……。
狂っているのはアメリカではない。狂っているのはブッシュであり、その背後にいる「ネオコン」の連中なのだ、と思いました。
今日の夕刊です。「イラク攻撃に反対 ＮＹ市議会が決議」という記事が出ていました。
昨年の９．１１同時テロで深刻な被害を受けたニューヨークの市議会が、イラク攻撃に反対する決議案を３２対１７で採択したということです。
それだけではありません。このような反戦決議はロサンゼルスやシカゴなど、全米約140都市で採択されているのだそうです。
アメリカという国の奥の深さ、大きさを感じるのは、こういう時です。「撃って一丸」にならない重層性、多様性を持っています。
それは、アメリカの弱さでしょうか。そうではないと思います。これこそが、アメリカという国の強さであり、アメリカへの信頼感のよってきたる源泉ではないでしょうか。
一枚岩は強いようでもろいものです。モザイクのような多様性、重層性は、弱いようでいて強いものです。この強さが、危機に立つアメリカを救うことになるかも知れません。
そうです。アメリカは今、重大な危機にあります。行くもならず、帰るもならず、ブッシュ大統領はホワイトハウスの天井でも眺めているに違いありません。
ブッシュ大統領のお父さんが、アメリカ単独でのイラク攻撃を行うべきではないとタフツ大学で講演したと、田中宇さんは書いています。ラムズフェルド米国防長官はアメリカだけでもやるんだと息巻いていました。
ブッシュさんはどうするのでしょうか。アメリカ歴代大統領のなかで最も低いといわれる知能を全開にして、今、考えに考えていることでしょう。
中東に派遣されている米軍は２５万人を越えました。いつでも戦争を始められる体制が整っているそうです。
ここに派遣される米軍兵士が、精子銀行に殺到しているというニュースもありました。「死ぬのは怖くない。でも、生きて帰ってきても子供が作れなくなるのは困る」ということのようです。
先の湾岸戦争に従事した米軍兵士の間に「湾岸症候群」と呼ばれる奇病が蔓延しました。今回も戦争になれば劣化ウラン弾が使用されるでしょうし、生物・科学兵器が用いられれば環境ホルモンによる遺伝子への影響は避けられません。
国連の安全保障理事会でのやりとりを、中東に派遣された兵士たちはどのような気持ちで見ているのでしょうか。彼らの見る砂漠の月は、私が見たアラビアの砂漠での月と同じに見えるのでしょうか。
戦争が始まれば、彼らのうちの何人かは、確実に故郷に戻ることができなくなります。自らの運命を決める決定に、前線で戦う彼らは全く関与できません。
それは、今、不安なまなざしで夜空の月を眺めているであろうイラクの人々にとっても同様です。これらの人々を戦わせ、互いに命を奪い合わせる権利が、ブッシュ大統領にあるというのでしょうか。
１３日の決議の採択は、さらに一日延びました。このまま、ずっと伸び続けることを願っています。
決定が一日遅れれば、それだけ、命を落とす時間が先延ばしされます。
生き延びる人の数も増えるかもしれません。「アホで間抜けなアメリカ白人」の代表格であるブッシュさんの考える時間も、少しは増えるかも知れません。
じっくりと考えていただきたいものです。全世界の人々の注視が、あなたに集まっているのですよ、ブッシュさん。
今のあなたは天使にも悪魔にもなれるのです、ブッシュさん。あなたは、どちらになろうとしているのでしょうか。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。