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米国、対イラク戦に備えてさらに強力な劣化ウラン弾を準備?(上)
Elliot Borin
2002年3月10日 2:00am PT ペルシャ湾に展開している米軍は、湾岸戦争や国連のボスニアでの軍事行動の際に使用した武器よりもずっと強力な爆弾やミサイルで武装している可能性がある。
湾岸戦争やボスニア紛争で戦車や対戦車攻撃用の航空機に搭載された徹甲弾は、サイズが30ミリから120ミリという比較的小さな劣化ウラン弾だった。しかし今回、兵器の専門家たちは、米国がさらに強力な劣化ウラン弾を使おうとしていると見ている。アフガニスタンでタリバンへの攻撃に使用された「バンカーバスター」爆弾[厚いコンクリートを突き抜けて地下壕などの防御施設を破壊する爆弾]やミサイルに、劣化ウラン弾が使われる可能性があるという。
米国防総省は、バンカーバスターにウランや劣化ウランを使用していることを認めておらず、地下深くに作られた建造物の鋼鉄や鉄筋コンクリートを貫通するミサイルの弾頭が、どういう高密度金属でできているかについて口を閉ざしている。
だがイギリス人の研究者、ダイ・ウィリアムズ氏など、米国の動きに批判的な人々は、900キロ余りの爆弾を搭載できる空対地巡航ミサイル『AGM 130C』や、地下壕などの強化目標をレーザー誘導で攻撃する誘導爆弾(GBU)などに十分な貫通力を与えられる高密度金属には、何らかのかたちでウランを使っているとしか考えられない、と強く主張している。
また、旧世代の爆弾をバンカーバスターとして使用できるようにする改造や改良についての特許を調べた結果、これらの兵器に劣化ウランが使用されていることが明白になったという。
たとえば、(『GBU-24』によって目標に導かれる)『BLU-109B』で現行の爆弾と同様の重量を保ちながら貫通体をより細いものにするという特許の申請書には、タングステンまたは劣化ウランを使った貫通体について明記されている。
「本当にタングステンが使われているなら、機密扱いになる理由はない」とウィリアムズ氏は指摘する。
劣化ウランは核分裂の過程で生じる副産物で、原子力発電所の運転でもできてくる。装甲その他で強化された目標は、非常に大きな運動エネルギーを持つ砲弾でなければ貫徹できないため、劣化ウランは理想的な材料となる。
物体の運動エネルギーは速度の2乗に質量を掛けて2で割ったものに等しいため、弾頭に使用する金属の密度が高ければ高いほど運動エネルギーも大きくなる。鉄の約2.4倍、鉛の約1.7倍というウランと同等の密度を持つ材料といえばタングステンしかない。しかし、タングステンには劣化ウランのような高い焼夷性がない。
(3/13に続く)
[日本語版:矢倉美登里/鎌田真由子]
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030312201.html