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セルビア・モンテネグロを構成するセルビア共和国のミチッチ暫定大統領は12日夕、同日のジンジッチ首相の暗殺を受け、非常事態を宣言した。政府は暗殺事件の背後には、首相が進めるマフィア対策に反発した犯罪組織が関与していると見て、旧ユーゴスラビア連邦のミロシェビッチ時代の特殊警察部隊司令官を含む20人の逮捕状を取り、同夜から逮捕作戦を開始した。地元メディアは容疑者2、3人を逮捕したと伝えたが、公式には確認されていない。
政府声明によると、指名手配されたのは、ベオグラードを根拠地とし、内戦中の特殊警察部隊のルコビッチ元司令官を指導者とする同国最大の犯罪組織(約200人)のメンバー。20人のほとんどが内戦中の元民兵という。声明は「首相暗殺は、組織犯罪撲滅の動きを止めることを狙ったもの」としている。
ミチッチ暫定大統領は、非常事態は暗殺事件に関与した容疑者が捕まるまで続くと宣言。「首相暗殺で、治安と市民の権利が危機にさらされている。組織犯罪に対し、断固たる闘いを開始する」と語った。
非常事態下では、警察は軍の指揮下に入り、集会やデモも規制される。現地からの報道によると、暗殺事件後、現場近くのベオグラード中心部では、街頭から市民の姿が消えた。夜に入ると、容疑者の探索が始まり、郊外で銃声が聞こえたとの情報もある。
(03/13 14:09)