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【カイロ=秦野るり子】イラクの大量破壊兵器保有疑惑の解明を担う国連査察団の植木報道官は11日、バグダッドで記者会見し、これまでの査察で未申告の無人飛行機3機を発見、<1>飛行距離が安保理決議が定めた150キロの制限を超えないか<2>生物・化学兵器の搭載が可能か――を調査中だと述べた。
イラク側はこのうち2機は飛行距離を100キロと説明している。残る1機の飛行距離は他の2機と比べて「かなり長い」という。ただし、報道官は「現時点では(決議違反の)動かぬ証拠とは言えない」と述べた。
無人飛行機については、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長が7日、安保理に提出した「武装解除における未解決の問題」の中で2機の発見に触れながらも、口頭での報告では言及しなかったため米政府が問題視していた。植木報道官によるともう1機は「最近」発見された。
一方、同報道官は、イラク政府が約束した神経ガスVXと炭疽(たんそ)菌に関する報告が11日現在、提出されていないことを明らかにした。
(2003/3/12/10:55 読売新聞 無断転載禁止)