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イラク武装解除の優先課題リスト提出へ ブリクス委員長
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イラクの大量破壊兵器査察を担当する国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は10日、安全保障理事会に対し、イラクの武装解除の優先課題リストを含む査察の作業計画を、来週、安保理に提出できるとの見通しを伝えた。イラクが武装解除を完全に行ったかどうかを判断する指標にもなる内容で、米英提出の修正決議案によって3月17日に設定された武装解除期限の延長を求める「再修正論議」に拍車をかけると見られる。
武力行使容認決議の修正案には、中間派の理事国から「何を基準に完全履行とするのか」と疑問が出ていた。チリなど中間派6カ国は、具体的な基準リストの作成とともに、期限が短すぎるとして、45日間の延長を求める「再修正」を提案した。
優先課題リストは、ブリクス委員長が7日の安保理報告で文書提示した29項目の「武装解除の未解決問題」をもとに作成される。査察委の設置を定めた決議1284(99年採択)に基づく「査察作業計画」に、リストを盛り込む形で提出される予定だ。
中間派や査察継続派の仏独ロなどは、このリストをイラク側の協力姿勢や武装解除の成果を測る指標に使うよう求めていた。またアラブ連盟のムーサ事務局長は7日に国連本部で、課題リストをイラクのフセイン大統領に示して武装解除を約束させ、米英などに武力行使容認決議案の取り下げを求める考えを示している。
ブリクス氏が来週の提出を伝えたことで、17日の期限を延長したうえで、同リストに従って武装解除を判断するという、中間派などの意見が力を得ると見られる。多数派工作への行き詰まりから、米政府は修正案の「再修正」に柔軟な姿勢も見せ始めており、今週後半にも予想される採決が、さらに遅れる可能性が出てきた。
(03/12 01:55)
http://www.asahi.com/international/update/0312/003.html