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【ワシントン中島哲夫】フライシャー米大統領報道官が10日の定例記者会見で、対イラク武力行使を容認する安保理決議案に賛成しないのは道義上、問題があると解釈できる発言をし、ホワイトハウス詰め記者の最長老、ヘレン・トーマスさん(82)がこれにかみついて「モラル(道徳)論争」に発展した。
報道官は、仮に常任理事国の拒否権行使により決議案が葬られる場合、安保理は、100万人ともされる犠牲者を出したルワンダの虐殺や、旧ユーゴスラビアでのコソボ弾圧に対処できなかった歴史を繰り返すことになると指摘。「道徳の観点」からは、安保理が人々の苦しみを放置することになると主張した。
これに対し、トーマスさんから「決議に反対すれば不道徳なのか」と質問が飛び、報道官は「不道徳とは言っていない」「他の国は自らの道徳的観点から判断する。しかしイラク国民は、だれが行動して彼らに自由をもたらしたかを知るだろう」などと防戦した。
これがまた、「イラクの人々は爆撃で死んだ後で自由を求められると思っているのか」といった反撃を招き、論争は平行線をたどった。
元UPI記者で女性コラムニストのトーマスさんは、歴代大統領の記者会見で真っ先に指名されたことで世界に知られている。しかしブッシュ政権下では敬遠される傾向が目立ち、6日の大統領会見ではついに「指名なし」に終わった。
このときの質問者リストはフライシャー報道官が作った。
[毎日新聞3月11日] ( 2003-03-11-12:20 )