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いまクラウゼヴィッツの戦争論を読んでいますが、今回の戦争についての感想・・・
戦争は傲慢から生まれる。
暴力によって相手の意思を屈服させられる、と信じるところから戦争は仕掛けられる。
そして暴力を信じるというのは人間性の否定に他ならない。
歴史をみれば敗戦はあまりにも暴力を信じすぎたところから生まれるのだ。
ヒットラーの狂信はどうなったか。
日本の無謀な真珠湾はどうなったか。
はじめは確かに勝った。それは信じたとおりであった。しかし最終的には負けた。相手の意思は屈服させられなかったのだ。戦闘力を奪い、国土を占領しても敵の抵抗意志が屈服されないかぎり、戦争は終結したものとはみなされない、とクラウゼヴィッツは書いている。
どんな強国もやりすぎることによって自ら敗北を招いた、というのが歴史である。アメリカの今回の戦争はイラクには勝つかもしれないが、そのかわり全世界を敵にまわすことによって敗北に変わる可能性がある。ヒットラーはフランスの国土を占領した。イギリスの戦闘力を奪った。しかし敵の意志はくじけずアメリカの登場を呼んだ。
今回のイラク戦でもイラクには勝つにしても、しかし全世界のテロ組織の敵意を燃え上がらせ、ロシア、中国の反感を呼び、ヨーロッパの同盟を傷つけてしまう可能性がある。
戦争をする前からブッシュ、パウエルの顔色は悪い。
青い顔をして戦争をしたい、と吠えている。
決して勝者の明るい顔ではない。
たとえこれで勝ったところで晴れやかな顔を国際社会に向けられようか。できない。ましてや負けたら同情を呼ぶことはあるまい。
戦争をするまえから負けているのではないか。
問題はロシアと中国がこの世論をどう利用するかである。
すくなくともこの傾向を利用したい国はある、北朝鮮だ。
全世界を敵にしたアメリカをいじめるのは彼らの悲願ではなかろうか?
アメリカとイスラエルをリンクさせることによってアメリカはアラブの悪意にさらされることになった。ブッシュは第三次世界大戦を望んでいなくても勃発させることになるのかもしれない、その可能性はとても大きい。
アメリカは冷戦に勝ったことによって経済的繁栄を手にしたが、それがアメリカの傲慢を呼んだ。それは確かに勝利だったのだろうか?アメリカはロシアに勝ったのだからロシア以下の小国が思い通りにならないのが不思議に思うようになったのだとしか思えない。
経済的繁栄が過ぎ去ろうとする今、アメリカは戦争をはじめる。
歴史上、経済的繁栄を軍事的勝利によって保とうとして成功した国はあったのだろうか?
私は巡航ミサイルを見るアメリカ人はそれを勝利を確かにする華やかなまばゆい花火としか見ていないことを思う、、、、、ゲーム感覚の狂った感覚よ!