現在地 HOME > 掲示板 > 戦争25 > 491.html ★阿修羅♪ |
|
ベルリンで2月に行われた米朝両国の非公式接触で、米国側が北朝鮮側に寧辺(ヨンビョン)の核施設を解体するよう迫っていたことが8日、わかった。これまで米政府は、昨年10月に発覚した高濃縮ウラン計画の放棄と核施設の再凍結を北朝鮮が表明すれば、話し合う用意がある、と呼びかけてきた。しかし、北朝鮮が寧辺の核施設で挑発的行為を激化させていることに米国が反発し、北朝鮮が求める米朝高官協議の実現へのハードルを高めた形だ。
ブッシュ政権は、昨年11月の朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)理事会や今年1月の日米韓3国会合を踏まえ、北朝鮮の高濃縮ウラン計画の放棄と、寧辺の黒鉛型実験炉などの再凍結を要求。それに応じれば、北朝鮮への重油供給を再開し、食糧や燃料の支援を軸とした「大胆な提案」についての話し合いにも臨む用意があるとの立場だった。
しかし、寧辺から国際原子力機関(IAEA)の査察官を追放し、燃料棒の再処理に向けた動きを加速させたことに米政府は態度を硬化。ベルリンでの非公式接触に通じている米朝関係筋によると、会合に出席した元米政府当局者は「ウラン濃縮計画の放棄と核施設の再凍結だけでは、もはやブッシュ政権は納得しない。施設の解体も着手すると表明して初めて、米朝高官協議が実現する」との新たな方針を伝えたという。
94年の「米朝枠組み合意」では、KEDOが北朝鮮に建設中の軽水炉型原発2基のうち1号機が完成した後、黒鉛炉と関連施設の解体を始めることになっていた。完成までには工事が順調に進んだとしても、あと数年はかかるが、米政府は枠組み合意にこだわることなく、解体の着手を求める構えだ。
同筋によると、非公式接触の中での米政府のこの新たな要求について北朝鮮側は「拒否反応を示した」という。「そこまで要求することには、韓国なども反対するのではないか」と同筋は見ている。 (03/09 11:16)