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(回答先: イラク問題:米など3カ国首脳会談終了後、最後通告か [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 16 日 23:50:17)
【ワシントン河野俊史】イラク問題をめぐる国際社会の議論は16日の米、英、スペイン3カ国の緊急首脳会談で最終局面を迎えた。新たな国連決議のないまま米英主導の武力行使の「秒読み」が始まる公算が極めて強くなった。米政府は会談を「最後の外交努力」(フライシャー大統領報道官)と説明している。しかし、安保理内の亀裂は深く、決議案の修正によっても合意点が見いだせる可能性はほとんどない。仏、独、露の3国は米英の“見切り発車”を阻止するために緊急閣僚級会合を呼び掛けているが、この段階で米英が応じるかどうかは微妙だ。昨年9月以来半年にわたって続いた議論は、国際社会の合意のないまま軍事行動に向かうことが不可避の情勢だ。
今月17日を武装解除の最終期限とする修正決議案が賛同を得られず、なし崩し的に反故にされた先週末から、米政府内には「外交の時間は尽きた」との意見が急速に強まった。安保理での外交努力を打ち切り、ブッシュ大統領が国民向けのテレビ演説でイラクに最後通告を突きつけるというシナリオが米メディアで盛んに流れ始めた。トルコの協力を模索していた米軍も「トルコ抜き」の作戦計画にシフトし、東地中海の空母部隊をスエズ運河経由で紅海に移し始め、早期開戦のシグナルを送っている。
3カ国首脳会談はこんな流れの中で急きょ設定された。「決議を否決された上での戦争か、決議案を取り下げての戦争かの二者択一」(ワシントン・ポスト紙)というように平和解決に向けた選択肢はなく、外交関係者の間では「国連決議なしで開戦に踏み切るための象徴的な会談」「戦争へのカウントダウンの始まり」との位置づけがもっぱらだった。
仏独露3国による緊急閣僚級会合の呼び掛けや、イラク側の本格的な戦争準備は、事態が切迫しているという認識に立った動きだ。また、イラク側が国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長らをバグダッドに再招請したのも、攻撃開始までの時間を稼いで戦争回避の可能性を探る試みだ。
フランスは、武装解除期限の短縮で譲歩する構えを示し、米英を安保理の枠組みに留めておくためのサインを送った。しかし、これまでフランスが主張してきた原則論を曲げない限り、妥協点を見出すのは難しい。
米英は武力行使について昨年11月の安保理決議1441で承認を得られているという主張を強めている。3カ国首脳会談後、形だけの再修正案を安保理に提示する可能性はあるが、すでに本気で採択を目指す構えは見えない。
[毎日新聞3月16日] ( 2003-03-16-21:19 )