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【カイロ=平野真一】イラクのフセイン大統領は15日夜、米軍を迎撃するため国土を4地域に分け、親族、側近ら最も忠誠心の高い者を司令官とする戦時編制を発令した。
査察継続による戦争回避を期待しながらも、開戦間近との認識を示すものと見られる。
国営通信によると、大統領の故郷ティクリートを含む首都バグダッド地域の防衛には、大統領二男で最精鋭部隊「共和国防衛隊」司令官のクサイ氏を充てた。北部は長年の同志イザト・イブラヒム革命指導評議会(RCC)副議長、南部は大統領のいとこハッサン・アル・マジド元国防相を、中央ユーフラテス地域はミズバン・ハーディRCCメンバーを当てた。
航空戦力や防空・地対地ミサイル部隊は大統領の直接指揮下に置くものの、4司令官には軍、バース党組織、国民、財源などを総動員する権限を与えている。
その一方、サアディ大統領顧問は15日、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長らのイラク招請を発表した。さらに、過去の大量破壊兵器開発に携わっていたイラク人科学者183人の追加リストを同日提出し、炭疽(たんそ)菌に関する資料の提出を約束したほか、最新式戦術ミサイル「アッサムード2」も同日までに総数約120基のうち68基を廃棄するなど、査察への協力姿勢をアピールした。
ただ、一部アラブ諸国が支持する「フセイン政権退陣」に対しては絶対拒否の立場と見られる。アラブ連盟が14日に予定していた解決策協議のための代表団訪問を拒否したのも、同問題が取り上げられる懸念からだったとされる。
(2003/3/16/20:35 読売新聞 無断転載禁止)