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ブッシュ米大統領とブレア英首相、スペインのアスナール首相は16日(日本時間同日深夜または17日未明)、大西洋のポルトガル領アゾレス諸島で緊急首脳会談を行い、国連安全保障理事会で3国が共同提案している対イラク武力行使容認決議案(修正案)の取り扱いを中心に「最終的な外交の選択肢」(フライシャー米大統領報道官)について対応を協議する。
会談は、島内にある米軍のラジェス空軍基地で数時間の予定で行われ、ブッシュ大統領は同日深夜(同17日昼)にもワシントンに戻る見込み。反戦世論の高まりの中で9カ国の支持取り付けをなお目指す英国の意向を踏まえ、イラクの武装解除期限を数日間延長するなどの案文調整を検討する見通しだ。
ただ、安保理の議論が膠着(こうちゃく)状態に陥るなか、再修正案を提示しても、事態が米英寄りに好転する可能性は極めて低い。今回の会談は「軍事的な作戦を話す場ではない」(米大統領報道官)としているが、3首脳が決議案の取り下げを決断すれば、事態は武力行使に向けて一気に緊迫する可能性もある。
米政府は「フセイン(大統領)が武装解除に応じる望みはほとんどない」(ブッシュ大統領)と判断。平和的な解決は、安保理決議の採択でイラク側に最後の圧力をかけたうえで、フセイン大統領が亡命する以外、残されていないとの見方を示している。ただ、採択、亡命とも現時点での可能性は極めて低い。
米政府は14日、日程問題で安保理中間派のチリが示した3、4週間の延長は「協議の対象にならない」(同報道官)ことを再確認。中間派との妥協の見通しもほとんどなくなった。フランスは、米英が再修正案を出した場合でも、拒否権行使の意向を変えていない。3首脳が数日間の期限延長などで合意できたとしても採択は難しく、「最後の和平努力」をしたことを対外的に示す場に終わる可能性が高い。
開戦へ一気に秒読み段階となるのは、決議案を取り下げる場合だ。ブッシュ大統領は国連の後ろ盾なしに米英主導による攻撃を決断することになる。その場合は会談翌日の17日にもイラクに対する「最後通告演説」をしたうえで、数日間の猶予後に攻撃に踏み切る可能性が高い。
ただ、国内で厳しい反戦世論と野党、党内からの突き上げに直面しているブレア政権には大きな打撃となる。 (03/15 22:02)