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(回答先: 新首相誕生なら具体案提示 パレスチナ和平で米大統領(共同通信) 投稿者 中央線 日時 2003 年 3 月 15 日 13:04:36)
【エルサレム海保真人】ブッシュ米大統領は14日、イスラエルとパレスチナの和平構想に関する「ロードマップ」(指針)を近く提示すると発表したが、ブッシュ大統領がこの時期に突然、「和平推進姿勢」を打ち出した背景には、対イラク攻撃をめぐり、反戦ムードが強い欧州などの反発を和らげようとする狙いが読み取れ、計算づくにも映っている。イスラエル、パレスチナ双方は一応は歓迎しながらも、比較的冷静に受け止めている。
ブッシュ大統領の声明には、「真の権限を持ったパレスチナの新首相が就任後、ロードマップを提示する」と述べた点以外、目新しい内容はない。パレスチナにはテロの放棄を、イスラエルにはテロの脅威がなくなった時点でパレスチナ国家樹立への協力を促した点など、昨年6月の大統領演説と大筋で変わりがない。
ロードマップは本来、米国務省と欧州連合(EU)、ロシア、国連の4者が作成していた。ところが、ブッシュ大統領が主張した「アラファト・パレスチナ自治政府議長の排除」などが盛り込まれず、比較的穏健な内容になりそうだったことから、シャロン・イスラエル首相が反発、ブッシュ大統領も最終的な採択にためらい、正式提示が順延され、棚上げ状態にされてきた。
今回、ブッシュ大統領が提示意欲を示した背景には、イスラエル・パレスチナ問題を置き去りにし、イラクへの攻撃姿勢を強める米に対する欧州と一部アラブ諸国からの批判がある。ブッシュ大統領はこうした批判を和らげ、イラク攻撃への国際社会の認知を取り付けたいとの思いから、あえて唐突な発表を行ったと言えそうだ。
イスラエル政府報道官は「我々はブッシュ大統領と意見が一致する」と声明を歓迎した。イスラエルはアラファト議長を認めない立場から、ブッシュ大統領主導による「ロードマップ」の完成に期待を寄せている。一方、パレスチナ自治政府のエラカト地方行政相は「即時に履行されるものを提示してほしい」と訴えた。パレスチナはブッシュ大統領の姿勢にやや懐疑的で、穏健な内容になることを望んでいる。
[毎日新聞3月15日] ( 2003-03-15-21:55 )