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『亜空間通信』493号(2003/02/26)
【イラク攻撃で講演依頼あり歴史解説の総合的見地で「文明の衝突」論検証を開始】
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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!
イラク攻撃が寸前か否かの状況下、私は、本日(2003/02/26)から数えると3日前の2月 21日の日付で、「イラク問題」という主題の指定で新しい講演依頼を受けた。旧知の労組の組織内部での勉強の例会だから、場所も日時も公表はしない。
その翌日の2月22日には、わが電網宝庫でも宣伝し続けていた現代史研究会の例会、『帝国』シンポジウムに参加した。
政治哲学者とやらの紹介の1933年イタリア生まれの亡命テロリスト、アントニオ・ネグリ他の英語の原著の日本語訳、『帝国』がネタ本なのだが、日本の大学教員たちの解説は、持って回った「哲学的」「神学的」直訳日本語の氾濫であった。
それでも、これらの知識人用語だか幼児語だかの解読は、時折、言語も示されたので、比較的に簡単であった。
要するに、いわゆるグローバル化したアメリカ帝国への現段階での「革命」の主体を、昔のプロレタリアートではなくて、私の言葉で言えば、自立した個人のネットワーク的協力関係に期待すると言う主旨のようである。歴史的事実の実証的な研究ではなさそうである。
そこで、まずは、かねてからの構想もあり、依頼を受けた講演の準備としての締め切りを自分に課し、これまでの経験を振り返りつつ、総合的見地から歴史解説を展開する準備として、現在の事態に先行するハッチントンとやらの粗雑な「文明の衝突」論を検証してみようか、と考えていた。
その矢先に、小国の首相ながらも、イスラム世界では重きを成すマレーシアのマハティールの発言が、阿修羅戦争24掲示板に続けて登場した。以下のような時事通信と、その情報源のロイターの配信記事である。
----- 引用ここから ------------------------------
対テロでなく、イスラム教徒への攻撃=イラク問題でマレーシア首相 [時事通信] 【近代主義者のマハティール氏がそう認識するということは推して知るべし】
http://www.asyura.com/2003/war24/msg/702.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 24 日 00:48:34:
【クアラルンプール23日時事】マレーシアのマハティール首相は23日、当地でイラク攻撃はイスラム教徒への宣戦布告=マレーシア首相(ロイター)
http://www.asyura.com/2003/war24/msg/717.html
投稿者 X 日時 2003 年 2 月 24 日 11:06:05:
[中略]
[クアラルンプール 23日 ロイター] マレーシアのマハティール首相は、クアラルンプールで開かれた経済フォーラムで講演し、対イラク戦争が勃発すれば、イスラム教徒への宣戦布告とみなされるだろう、との見方を示した。
114カ国・機構が加盟する非同盟諸国会議の首脳会議が24日開幕する。
首脳会議はイラクに武装解除を求める国連決議の遵守を要請する一方、米国主導のイラク攻撃に強い反対を示す声明が採択される見通し。
会議で議長を務める首相は「イラク攻撃に踏み切った場合、対テロ戦争でなく対イスラム戦争と受けとめるイスラム教徒の怒りを増大させるだけだ」と語った。
[ロイター:2003年02月24日 10時30分]
http://newsflash.nifty.com/news/ta/ta__reuters_JAPAN-105522.htm
----- 引用ここまで ------------------------------
規模は小国ながらもマレーシアのマハティール首相は、イスラム圏で重きをなしている。私は、イスラム圏を、中世の最大の世界システムと考えている。
ヨーロッパは、十字軍以来、いまだに、この文明圏への侵略を続けているのである。「文明の衝突」という概念は、あながち、間違いとは言い切れない意味を含んでいる。
ヨーロッパの侵略の中間には、ロシア革命以後のソ連のイスラム圏支配もあった。だが、宗教も社会主義思想も、似たようなもので、実態は、ヨーロッパの東の外れのロシアによる侵略の継続であった。
イギリスは、「ギリシャ独立」の美名の下に、当時の中東のイスラム圏の「トルコ帝国」の蚕食競争に、横から加わった。
イギリス、続いてアメリカも加わるアングロ・アメリカによる「東進」のイスラム圏侵略は、ソ連時代のロシアとの「南下」の侵略競争として展開され、現在に至っている。
イラク攻撃を巡って、ロシアがアメリカを牽制するのも、長い歴史を通して見ると、中世からのイスラム圏侵略競争の継続なのである。
古代ローマの格言に曰く:「天(あま)が下に新しきことなし」
なお、私は、すでに「日記風」の中で、以下のように記した。
911事件関係で、今後は、質疑含め3時間半以下の講演は引き受けぬ「変人」宣言を発することにした。
生活の方は、16年半の労働争議で期間がぶっち切れたとはいえ、ちびっと出る年金もあるから、心配はないのである。新幹線などで行くほどあまりにも遠ければ、3等の汽車賃や安宿賃ぐらいは心配してもらいたいが、近場なら交通費も不要である。
講演の時間は、言いたいことが山ほどなるので、いくらでも長くしてほしいが、講演料は不要、本とヴィデオを「蝦蟇の油」のように売る「大道芸」を鋭意研究中である。
本通信で略記したような歴史に関しては、シーツ2枚に手書きした地図を広げて位置を示しながら、解説する。
遠慮なく、無料で依頼されたい。
以上。
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木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
ある時は自称"嘘発見"名探偵。ある時は年齢別世界記録を目指す生涯水泳選手。
木村書店(↓):木村愛二作品の本とヴィデオを電網宝庫で販売中
http://www.jca.apc.org/~altmedka/hanbai.html
(2003.02.14.ヒット数6,615)
E-mail:altmedka@jca.apc.org
URL:http://www.jca.apc.org/~altmedka/
(2003.02.23.ヒット数90,556)
altmedka:Alternative Medium by KIMURA Aiji
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電網速報『亜空間通信』(2001.09.01.創刊 2003.02.26.現在、493号発行済)
定期購読受付中・2002.12.1.より木村書店宣伝媒体に位置付け無料配布に変更。
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