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増田俊男の時事直言!
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投稿者 中央線 日時 2003 年 2 月 23 日 15:02:00:

増田俊男の時事直言!

No.184号 (2003年2月18日号)


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     くどいようだがもう一度イラク問題を整理しておきましょう


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誘導される国際世論

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 米英のイラク攻撃を巡って世界は賛否両論。メディアだけが情報源の世界中の国民は、色々な議論を聞きながら、自分は賛成だ、反対だと思う。そうした国民がアンケート調査に答えたものが国際世論となる。これが今日の世論形成過程である。国益を追求するアメリカはメディアが真実に基づく議論をすると困るので、メディアを総てYes or No の議論に誘導する。メディアも視聴率の関係から、わかりやすい白黒ゲームに乗る。正しくイラク問題の議論をしようとするなら、米英のイラク攻撃に賛成か反対かの前にイラク攻撃を正当化する理由を明確に分析しなくてはならない。本当にイラクは危険な国なのかどうか。また今までイラクが国連安保理決議に違反してきたと言うなら、対イラク国連決議とは何か。又イラクが国連決議を遵守しなかった理由は何か。冷静かつフェアー(公正)に事実関係を知れば、誰にでも今までの対イラク安保理決議は「完全にイラクの主権を侵害するものばかり」であること、又それが故に対イラクに「制裁」と言う形をとらざるを得なかったことがわかる。イラクが主張する遵守しない理由は正に「主権を守り、国体を維持する」一点に絞られていることも分る。アメリカは「イラクはアメリカとアメリカの同盟国にとって脅威だ」と決め付けるが、一体イラクの何処が危険で脅威なのだろうか。現在イラクは「米英の国連憲章違反行為」によって一方的に設定された飛行禁止区域から戦闘機も爆撃機も一切外に出られないし、アメリカの軍事監視衛星が四六時中見張っている。アメリカを好まぬ国の中でイラクほどアメリカにとって安全な国は無いではないか。正規の兵隊が日本に上陸して日本人を拉致したばかりか、日本を狙って何度もテポドン・ミサイルを撃ち続ける北朝鮮に、日本の同盟国アメリカは米と石油を与え続け、最近北がしきりに脅威をエスカレートすると、問題解決を国連に委ねて自分はさっさと逃げる。こんなアメリカに「イラクはアメリカと同盟国に脅威」などと言う資格はない。こうした真実を無視して、イラク攻撃の是非論はいつの間にか「イラクが大量破壊兵器を持っているかどうか」にすりかえられてきた。

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イラクの核施設と大量破壊兵器を与えたのは誰だ


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 イラン・イラク戦争でアメリカはイラクを、ソ連はイランを支援した。イラクに核兵器施設と化学兵器工場を作った張本人は実はアメリカで、現国防長官ラムズフェルドは当時イラク支援の責任者だった。では1991年1月17日の湾岸戦争はどうして起きたのだろうか。1989年頃からアメリカはイラクにクエートがイラクの石油利権を侵害していると執拗に指摘しておいて、イラクがクエートに抗議すると、今度はクエートに交渉を断固拒否するよう圧力をかける。イラクは平和裏に解決しようとOPEC(石油輸出国機構)に仲介を頼むと、アメリカの圧力でOPECもイラクの申し出を無視。仕方が無くイラクはクエートに交渉の場に着くよう最後通告を出す。ところがアメリカの威を借るクエートは聞く耳を持たない。そこでアメリカはサダム・フセインに武力行使を勧める。こうして1990年8月イラクのクエート侵攻が始まったのである。最後まで平和解決を望んだイラクに軍事行動を勧めたのは実はアメリカ自身だったのである。だからアメリカは8月にイラクの対クエート侵攻が始まっても放置し、今度はアメリカの同盟国イラクを敵にしてしまう工作をした。
 アメリカがイラクのクエート侵攻に乗じてクエートの石油を100%支配する為にはイラクが100%クエートを占領する必要があった。従ってアメリカはイラクがクエートを占領した1991年1月まで待ったのである。その後のことは説明不要。クエート大使館(在ワシントン)のお嬢さんを使ってイラク兵の残虐行為のビデオを作成し、全世界のテレビに流したり、サダム・フセインが環境破壊者だとデモるため油だらけの海鳥の合成写真を作り世界中の新聞のトップに載せたりした。そこで盛り上がった「悪魔を倒せ!フセインを倒せ!」の世界の世論に応えてブッシュ(父)大統領は正義の騎士として湾岸戦争に突入した。戦争の結果アメリカが得たものは、1)はじめて化学兵器を人間相手に使う実験をしたこと、2)クエートの石油を100%アメリカのコントロール下にしたこと、3)中東最大の油田を持つサウジアラビアに米軍基地を作ったこと、4)サウジの原油価格が上昇した場合の隣の代替地イラク支配にクサビを打ったこと。(イラクは軍事経済制裁で中東最悪の生活水準になり、安い石油産地となった。)

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イラクに大量破壊兵器はあるか


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 イラクにしてみたら中東戦争は正に「聖戦」が真実だが、かつての日本のように侵略者にされた。イラン・イラク戦争のときアメリカがイラクに設置した大量破壊兵器は国連査察団によって完全に破壊されたが、作ったアメリカの指示で破壊するのだから完全なのは当たり前のこと。アメリカの疑いは、1998年から今日までの間、イラク独自で核兵器や大量破壊兵器を作ったのではないかという疑惑。イラクの大量破壊兵器や核開発は経済制裁と輸入品制限で鉛筆まで禁止されている状況では到底不可能。アメリカはイラクの「ありもしない疑惑」を煽り中東に脅威を創造し、これをベースに中東軍事支配を維持する。一方フセインはアメリカに作ってもらった脅威をカードに使い中東に睨みを利かし、資金集めに利用する。こうしたアメリカとイラクの阿吽の呼吸が今日まで続いたのである。ところがアメリカは、今後数年でアメリカの原油が枯渇することが明らかになると同時にOPEC諸国の生活水準向上のため原油価格が上昇した為、経済制裁のおかげで安いコストで採油が出来るイラクを占領する必要に迫られているのである。

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フランス、ロシア、中国は何故米英のイラク攻撃に反対するのか


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 結論から言うと彼らは全く反対などしていない。現在フランス、ロシア、中国は今まで国連の名のもとにアメリカがイラクに課した経済制裁を徐々に解除してきた功績でフセインからイラク領内に広大な油田の採掘権を保証されている。米英は今までイラクを悪の権化にしてきたのでイラクに原油の権利はない。このままで行くとアメリカは三国に世界経済支配に必要な安いエネルギー源を取られてしまう。そこで米英は武力行使でイラクを占領するぞと、三国に脅しをかけているのが現実。今日の米英の軍事攻勢の真の相手はイラクではなく三国。イラクは単なるアメリカの新小型核兵器の実験場にしか過ぎない。
 それは丁度日本の広島・長崎のようなもの。

http://www.luvnet.com/~sunraworld2/jiji-chokugen/jiji_184.htm

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