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不審船というお芝居第三幕・引き上げの茶番(3の下)レールと機関銃の虚構
http://www.asyura.com/2003/war24/msg/628.html
投稿者 本間正勝 日時 2003 年 2 月 22 日 21:20:33:

不審船というお芝居第三幕・引き上げの茶番(3の下)レールと機関銃の虚構


 海保が発表している引き上げ船上の写真では、台座と機関銃が別々で、
機関銃自体の四足にも車が付いているように見えるのであるが、若し、一
体化しているものなら、前文Aで触れたように、台座の巾1メートル以上
ある関係から、厨房室の70センチ出口からは、出すことは出来ない。
 台座と機関銃は別々だとすると、先ず台座を2.43メートルほど、レ
ールの無いところ移動してから乗せ、次に、機関銃を2.43メートル引きずってきて、台座に乗せるという馬鹿らしい作業をすることになる。
 事件当日は【40度ずつ大きく傾く状態】(毎日)【波で船が60度も
傾き】(読売)という状態では、転倒もするだろう。
 厨房室は、3.64メートルほどだが、銃の台座が1メートルなら、移動
距離は、2.64メートルだけ。
 そして、壁に突き当たるのである。

 問題のレールは、9月11日に、引き上げられた時よりも、“整形”さ
れてお披露目したが、レールの中ほどで交差するように、建っていた筈の
厨房室の部屋壁の痕跡は、1ミリの跡形も無い。
 そこに、部屋壁が有っては、物語の進行を妨げるから、“吹っ飛”ばし
たが、同じ素材で部屋よりは粗雑に溶接されている筈のレールは、物語の
主役だから、しっかりと、残されている異様な態である。

 同じように、長さ11.5×巾3メートルもの部屋壁が、跡形も無く、
“吹っ飛”ぶほどの衝撃だというのに、レールと相関関係にある主役の固
定式の大型機関銃は、少し太い針金を五重の輪にしたようなひ弱い標準器
ですら、何の変形も無く、“保護”されて海底から引き上げられた。

 奇怪なことに、引き上げられた【14.5ミリ口径2連装固定式機関銃】は、5月3日の【A】1点だけなのに、【B】も【C】も出てくるのであ
る。 

 5月に引き上げた、14.5ミリ固定式機関銃は、10月4日になって
から報道陣にも公開、10月5日の読売、毎日などが〔機関銃〕の写真を
載せているが、海保のホームページのと全く同じ、引き上げ作業船上で撮
った写真である。
 実物は、10月20日に、ドックの不審船収容庫で初めて公開されたが
、展示された【機関銃B】は、[工作船から回収された対空機関銃「ZP
U2」]と説明されているのに、発表写真のものとは違うのである。 

 決定的な違いは、底部の部分で、展示の【B】は、回転式のように機関
銃本体の下面は、丸座になっていて、そこから三角形の平らな支え脚のよ
うなものが、四角形の台座の端まで水平に伸びている。
 その、三角形の平らな支え脚のようなものは、見える範囲では一ヶ所だ
が、前後の2ヶ所になっていると推定される。
 (本体と台座が一体化しているのかは不明)
 その外、小さい違いが2、3ある。
 引き上げ作業船上の写真【機関銃A】は、銃本体が四足構造になってい
て、その脚先には、車にも似た形のものを履いており、台座の上に只乗っ
ているだけである。
 【A】が乗っている台座は四角形で、中心の縦横が三分の一ほどの、楕
円形状の穴が空いた構造のもので、中心部は空洞になっている。

 更に、第3の機関銃が出てくる。
 12月6日発表の、レールの巾と、機関銃の台座巾が一致したとして、
説明に添えられた写真の【機関銃C】は、引き上げ作業船上の【A】でも
なく、展示された【B】でもない、完全な回転式構造のもので、本体と台
座とは、ボールトで固着されたように一体化されているものだ。
 只、この写真は下部だけなので、機関銃であるかは、定かでない。

 1丁の筈が、2、3も有るのは、如何にもお芝居の小道具らしい。

 実物機関銃が公開された様子は、
【公開には県内外から30人以上の報道関係者が訪れた。海上保安官が監
視する物々しい雰囲気の中、30分の短い取材時間で慌ただしくメモを取
り、盛んにシャッターを切っていた。】(南日本10/21)という。
 小船や武器類“七つ道具”の初めての公開だというのに、こんな公開の
仕方では、気付く時間も記者もなかっただろう。
 じっくり観察されては、バレてしまう嘘を、海保は数多く抱え込んでい
る。

 雑荷を載せた鉄鋼板の屋根の下に、“壁に突き当たっている”レールが
見える筈が無いのに、50センチほどの〔くぐり戸〕から、巾1.2メー
トル、長さ1.5メートルの砲身を持つ大型機関銃など入る筈が無いのに、
【レール=即機関銃用=操舵室に存在】という図式が、事件当日写した写
真で判ったという情報を、防衛庁が一部のマスコミに流していたというこ
とは、この“事件”の奇怪な一面でもある。
 
 読売は、12月29日に【不審船、甲板に固定機関銃?】という表題の記事
を載せている。
    ………………………………………………………………
【不審船の後部甲板に、★固定型機関銃を甲板に引き出すためとみられる
レール状の装備があったことが28日、海上自衛隊の哨戒機P3Cの撮影
した写真の分析で分かった。
………防衛庁が画像を解析した結果、後部甲板に★レール状の平行線が確
認でき、操舵(そうだ)室などがある船橋から船尾に向かってまっすぐに
延びていた。…船橋内に隠していた機関銃をレールで甲板に引き出し…】
    ………………………………………………………………

 この“事件”に関わる分析、確認というのは、如何にデタラメであるか、
例を挙げてみよう。

     ………………………………………………………… 
【赤外線監視装置で不審船は、通常の船では船倉になっている船首部分に
 熱源があることがわかり、……船体射撃を加えた。】(読売)
 
 しかし、熱源を感じたから“エンジン有り”と砲撃を加えた前部船倉に
有ったのは、折り畳まれたままのゴムボート2点だけであった。

 そのために、ゴムボートが出てきた場所は、
【船首と機関室の間の甲板上にある格納スペース】産経
【船体の暴露甲板上、船首と前部機関室区画の間の格納スペースの中】
                       海上保安庁 10/4
と、言葉を変えて欺いてきた。

【船首と機関室の間の格納スペース】とは、前部船倉の前に、くっ付くよ
うに設置されている60センチ四方ほどの、枡形船具収容庫のことなので
ある。

12月6日に、【エアー昇降式のゴムボート格納場所(船体前部甲板)】
として海保が発表した写真の場所は、巾約2メートルで、エンジンがある
と喧伝してきた“前部船倉”そのものだった。
 このような虚構は、“事件”の全般に亘っている。
(エンジンは、前部船倉と後部船倉との間にある1.5メートルほどの甲
板から船尾側に配置されている)
     ………………………………………………………… 
 
 正式発表では、ウヤムヤにしたが、“機関銃を外に出した”と言えない
のなら、巡視船あまみの船橋から出てきた14.5ミリの弾頭は、誰かの
“ポケットから、落ちた”可能性を調査すべきだ。

 “出した”というなら、1.2メートルもの機関銃を50センチの入り
口から、どのようにして入れたのか、レールの正面右半分が壁に突き当た
ってから、どうしたのか、70センチの出口をどのようにして出したのか
、明示すべきだ。

 90人もの態勢て半年もかけた調査なのに、尚且つ不明なのは、公務員
としての怠慢である。

そして、公開したとは名ばかりで、隠匿し続ける不審船を、“拉致”の
参考物件としても、是非、国民に公開することを要求したい。

 …………………………………………………………………………………
追記
 甚だ僭越ですが、小生の拙文に興味を持たれた方、又は、同意される方
が、若し、居られたなら、次のHPの画像をコピー保存されておくことを
、お薦めします。

http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/news/h14/fushinsen/index.html

http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/news/h14/fushinsen/joukyou.html

http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/news/h14/fushinsen/021212/index.html

http://www.nikkei.co.jp/topic3/photoelc/photo4.html

接舷、巡視船への攻撃
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/fushinsen/graph/20011225/01.html

http://www.yomiuri.co.jp/fushinsen/f20020911_42.htm

http://www.minaminippon.co.jp/2000picup/2002/10/picup_20021006_1.htm


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