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2003年02月20日23:32
【ワシントン竹川正記】米商務省が20日発表したモノとサービスを合計した02年年間の米貿易赤字(季節調整済み、速報値)は、前年比21.5%増の4352億1600万ドルとなり、初めて4000億ドルの大台を突破、00年のワースト記録(3786億8100万ドル)を抜き、2年ぶりに過去最大を更新した。市場予想を上回る急増ぶりで、膨張する財政赤字とともに米国の「双子の赤字」問題を再燃させるのは確実で、米経済の土台の不安定ぶりを示す結果となった。
02年の米貿易実績は、輸入が同比3.8%増の1兆4082億1100万ドルと拡大。堅調な個人消費や住宅建築ブームを背景に、自動車・同部品や家電、家具などの消費財の輸入が軒並み過去最高を記録した。輸出は日本や欧州の景気回復の遅れを反映し、同比2.5%減の9729億9500万ドルに落ち込んだ。
国別では、対日赤字が同比1.5%増の700億5500万ドルにとどまり、赤字額としては前年の2位から中国、欧州連合(EU)に次ぐ3位となった。対照的に、対中国向け赤字は同比24.1%増の1031億1500万ドルと過去最大を記録。3年連続で対日赤字を大きく上回った。中国からの02年の輸入総額も同比22.4%増の1251億6800万ドルと日本を抜き、カナダやメキシコに次ぐ3番目に浮上、経済不振の日本との勢いの違いを見せ付けた。
同時に発表された02年12月の米貿易赤字は、クリスマス商戦の低迷やイラク情勢の緊張による消費者心理の冷え込みにもかかわらず、前月比10.6%増の442億4200万ドルとなり、単月としても前月に続き2カ月連続で過去最大となった。
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【ワシントン竹川正記】02年の米貿易赤字が4000億ドルを超え、過去最大となったことで、世界経済の不均衡拡大が浮き彫りになった。景気低迷が続く日本など先進各国や、市場経済化を急激に進める中国などが米国に成長を依存する構図が背景にある。ブッシュ政権の追加減税策や想定される対イラク戦費の負担で財政赤字が急膨張するのは確実で、ドル暴落につながりかねない、貿易と財政の「双子の赤字」問題再燃への懸念が高まっている。
「米国内総生産(GDP)の4%を超える水準まで膨らんだ米貿易赤字はもはや持続可能なレベルではなく、放置すれば深刻な反動が起きる」。フレッド・バーグステン国際経済研究所(IIE)所長は、昨春以降、たびたび警告してきた。貿易赤字の急増は、ドルの信認を低下させ、ドル急落や米市場金利の急騰を招きかねないためだ。中国などの安価な輸入品攻勢にさらされる米国内製造業者の不満を増長させ、鉄鋼セーフガード(緊急輸入制限)に代表されるような保護主義圧力を一層強める懸念も指摘されている。
いずれも、米国がけん引を務める世界経済の土台を崩しかねないインパクトを持つ。ドル暴落などで米国から資金が流出し、米経済が深刻な打撃を受ければ、デフレ克服にもたつき、自立的な成長が未だに見通せない日本経済をはじめ、世界経済が大きく動揺するのは必至だからだ。
米政府は「米経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は欧州や日本に比べて強固で、米国をしのぐ最適な投資先はない」(ハバード米大統領経済諮問委員会委員長)と強気だ。だが、イラク攻撃やテロ再発への懸念も重なり金価格が6年ぶりの高値になるなど、ドル資産離れの火種はあちこちにある。
転載元
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030221k0000m020125000c.html
■英国も貿易赤字最悪↓
昨年、英国貿易赤字1697年(17世紀)以来最悪となった。
http://asyura.com/2003/war24/msg/113.html