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2003年2月20日14:31
政府は20日、米英軍などがイラクに対する武力行使に踏み切る場合、イラクおよび周辺国の在留邦人の緊急退避が必要な際には、インド洋上でテロ掃討作戦を支援中の海上自衛隊艦船をペルシャ湾のクウェート沖に一時的に派遣する方向で検討に入った。
インド洋からクウェート沖には2日程度で航行できるうえ、政府が邦人退避のため派遣を検討している自衛隊輸送機よりも艦船の収容能力が高いためだ。実施されれば、海自艦船による邦人退避は初めてとなる。
外務省によると、19日現在、イラクおよび周辺10か国の在留邦人は計5180人にのぼる。隣国のクウェートには115人の邦人がいる。
政府は、米軍のイラクへの軍事行動が始まった場合、イラクによる反撃の対象として、特にクウェートで危険度が高まると予測している。このため、クウェート国内に邦人がとどまったままで武力行使が確実となった段階で、インド洋上に展開する補給艦か護衛艦をクウェート沖へ急派する案が浮上した。
インド洋から短時間で向かうことが可能なことや、邦人退避のため派遣を検討しているチャーター機や自衛隊のC130輸送機に比べ、「海自艦であれば1度に200人程度を運べる」(政府筋)ことに着目した。具体的な救出方法は、クウェート国内から艦載ヘリまたは小型船を使って自衛艦上に邦人をピストン輸送することなどを検討している。
海自艦船の邦人救出は、1999年の自衛隊法改正で可能になった。現地の安全確保と自衛隊の任務に支障が生じないことを条件に派遣可能と定め、外相が防衛長官に対し邦人輸送を依頼するとしている。
また、政府が閣議決定しているテロ対策特別措置法の「基本計画」も、テロ掃討作戦支援のために派遣された自衛隊の活動区域はペルシャ湾を含むインド洋と明記し、基本計画にも適合している。
邦人退避で自衛隊が派遣された例としては、1997年7月にカンボジア政情不安で隣国タイへC130輸送機3機、98年5月にはインドネシアでの暴動でシンガポールに同型輸送機6機が派遣された。ともに派遣後の事態沈静化などで撤収し、邦人輸送活動は行われなかった。
転載元
http://www.yomiuri.co.jp/top/20030220it06.htm