現在地 HOME > 掲示板 > 戦争24 > 394.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 「日本も核ミサイルを」 拉致被害者「救う会」会長 [朝日] 投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 2 月 19 日 20:05:27)
『体験記、どこまで「創作」か』 朝日2002.12.06
記者は考える 田岡 俊次 社会部
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の元工作員・青山健熙(通称)という人物が、国会に参考人招致されるか否かで注目されたため、その著書「北朝鮮という悪魔」(光文社)を読んでみて驚いた。
同書によると、青山氏は大阪の高校を出て、60年に北朝鮮に帰国した。それまで朝鮮語はほとんどできなかったし、帰国者は「敵対階層」に分類されているのに、1年たらずで平壌の金策工業大学に合格、首席で卒業した。その後、科学院の研究員となり、准博士号を得て大学助教授も務めた、という。それにしては技術的な面で基本的な誤りが目につくのだ。
例えば、核開発に携わる大学の同級生との会話を「238か」「そうだウラニウム238だ」「鉱石の質は」「質のいい238が余るほどある」などと紹介し、原爆製造計画を聞いた、としている。だが、天然ウランにはウラン238が99・3%、同235が0・7%含まれ、核兵器に使えるのは235だ。遠心分離器などで純度を高め、兵器用なら90%超にするのがウラン濃縮であり、ウラン238の鉱石などありえない。
青山氏はまた、朝鮮総連幹部で実業家である義兄に誘われて中国へ行き、日本の先端技術を中国に売り込んだ、としている。その一つが新幹線のレールの製造技術だ。著書によると、東海道新幹線は一本にレールのようになっているのに、東京・大阪間全体でも夏冬で27センチしか伸び縮みしない。「熱膨張率がほとんどゼロに等しい合金」を使っているからで、その技術を中国の鞍山製鉄所に1億ドルで売る契約をした、としている。
これもあり得ない話だ。JR東海にも確認したが、新幹線のレールの材質は他と同じだ。伸び縮みが少ないのは、コンクリート製の枕木を使い、ボルトでレールを枕木に締め付けているからだ。
他にも技術的、軍事的に疑問な点が多く、とても工学准博士の著者とは思えない。
光文社で本人に会って尋ねると、技術的問題にはほとんど答えられず、「自分は金策工業大学卒ではなく、首席でもない。私の朝鮮名も知人名の日時も身元を隠すために変えてある。小説を書くつもりで書いた」と述べた。この本に解説を書いている現代コリア研究所の佐藤勝巳所長も同席したが、同氏は「著者の身元が分かって家族に迫害が及ばぬよう注意したが、技術的内容に自分は関与していない」と話した。
この種の著作の場合、著者の身元をあいまいにするのは許されるだろう。だが、事実と異なる経歴とそれに基づく経験≠創作し、そのことを読者に知らせずに体験談として出版すれば、読者はどこまでが創作で、どこが事実か判断に苦しむことになる。
----------------------------------------------------------------------------
>この本に解説を書いている現代コリア研究所の佐藤勝巳所長
はい。よくわかりました。