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金正日暴発のエピソード
<http://www.weeklypost.com/jp/030131jp/news/gdata/twppart2_2.jpg>
ミサイル以上に脅威なのが生物・化学兵器によるテロ攻撃である。
危機管理の第一人者、佐々淳行・元内閣安全保障室長は、北朝鮮はむしろ日本に対する後方攪乱戦術に出るのではないかと分析している。
「アメリカとの関係改善が進展しなければ、金正日はなんとか譲歩を引き出すために新たなカードを切らなければならなくなる。その際、追い詰められて周辺国、つまり韓国や日本に生物・化学兵器テロを仕掛ける危険性は十分あると見ている。サリンはいうに及ばず、北朝鮮がアメリカでバラ撒かれた炭疽菌をはじめ、ボツリヌス菌や天然痘ウイルスなどを生物兵器として保有していることはまず間違いない。テロであれば北朝鮮がやったという明確な証拠は残らないし、国際社会を混乱させ、北の脅威を世界にアピールする効果も大きい。金正日は拉致工作や大韓航空機爆破事件を自ら指揮したことからわかるように、工作活動を好む。テポドン発射のような真正面からの武力行使より、テロの方が現実性が高い」
その場合、一番に標的にされると見られているのが在日米軍基地周辺というのは前出の菅沼氏の見方とも一致する。さらにニューヨークの世界貿易センタービル突入のような大規模テロを東京で起こせば、日本は瞬時に大混乱に陥り、反戦世論が高まるというのが北朝鮮側の狙いの一つだとされている。
また、佐々氏は北朝鮮が最初にNPT脱退を突きつけた93年の危機より現在の方が深刻だとも語る。
「93年の時はまだ金日成主席が存命だった。父親は朝鮮戦争を経験し、戦争の怖さが身にしみていたが、息子の金正日は知らない。それだけに暴発した時の危険性は金日成の比ではない」
金正日氏の好戦性を物語るエピソードがある。
80年代後半、国内の実権を掌握しつつあった金正日氏が韓国攻撃を主張し、父・金日成氏と激しく衝突した。
在日朝鮮人組織の最高幹部の間には、その時の金父子の緊迫したやりとりが次のように伝えられている。
「金正日将軍は軍部を完全に掌握するために、強い姿勢に出る必要があった。大韓航空機テロもその一つです。それだけでは終わらず、将軍は軍の取り巻きと韓国侵攻作戦を練り上げ、金日成大元帥に、
『わが軍はソウルを陥落させる準備を整えた。今こそ南北統一を実現するために攻撃を認めてほしい』――と迫った。当時は在日組織の内部も金日成派の長老と金正日派の幹部が主導権争いを演じており、祖国でも将軍派が早く実権を奪うために強硬路線に走った。しかし、その時、父の大元帥はこういったのです。
『朝鮮戦争で火の海となった平壌を再建するのにどれだけの年月がかかったか。戦争になればまた町が破壊される。わが軍が平壌の建物の窓ガラス1枚割られることなく勝利する自信があるのなら、やってもよい』と。
その後、しばらく金正日将軍派は事実上の謹慎処分を受けた」
今回はその金正日氏が軍の全権を握り、北朝鮮国内には制止できる者はいない。
在日組織の幹部さえ、≪北朝鮮の暴発≫を真剣に危惧している。
「金正日が強硬姿勢に転じた直接のきっかけは、KEDOに重油の供給を止められたことです。といっても、庶民の飢餓を心配しているわけではない。祖国の人々は、窮乏生活に耐えるのは慣れている。朝鮮新報などの年頭の共同社説では、軍の備えが強調されており、金正日はこのままでは重油や兵糧不足で権力基盤である軍が動けなくなることを恐れている。それだけに、核でも生物・化学兵器でも使えるものは何でも誇示して国際社会をギリギリまで挑発するだろう。テロを実行して非難を浴びても、“一部の過激分子がやった”と粛清すれば済むという発想です。しかし、そうなればアメリカはタリバンやイラクにやっているように北朝鮮の支援組織を徹底的に潰しにかかるから、在日組織内部でもそれを見越して一斉に金正日体制からの離反が進んでいる」