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テロへの備えなき日本の現実――。
まず菅沼氏がミサイルなど直接攻撃に対する防御の空白部分を指摘する。
「いま北朝鮮に攻撃されても日本は自衛できない。例えば航空自衛隊にはF15戦闘機があるが、実戦では使えない。空中給油機がないので、出撃しても帰ってくる燃料を補給できないからです。海上自衛隊のイージス艦は10方向の敵を同時に攻撃する能力があるが、現行法では防御のためしか発砲できないので、単なる情報収集艦になってしまっている。ならば米軍に頼めばいいのか。しかし、98年にテポドンが発射された際に米軍は何もしなかった。どこまで頼りにできるかわからないし、あくまで自前で防衛する覚悟がいる」
佐々氏は生物・化学兵器テロへの無防備さをこう語る。
「サリンの応急処置には『パム』『アトロピン』という薬が有効だが、日本にはほとんど備蓄はない。炭疽菌に有効な『シプロ』もない。さらに危険なのが天然痘で、免疫のない人が国内には1750万人以上いるといわれているが、ワクチンもない。だからこそ生物・化学兵器テロに対する政府全体の危機管理マニュアル構築を急がなければならない」
もう1つ、見落とせないのが北朝鮮からの大量難民が押し寄せた時の対策だ。
94年当時、政府は朝鮮半島有事が発生した場合、10万人規模の難民が日本海を漂流する事態を想定し、当面、沿岸の市町村が公民館などに収容し、炊き出しを行なうといった対応が検討されたものの、その後の米朝合意で緊張が緩和すると立ち消えになった。
≪公民館で炊き出し≫とはあまりにも北朝鮮難民の実情を知らない役人の発想というしかない。
北朝鮮との間を何度も行き来している在日組織の中堅幹部の指摘は重要だ。
「北朝鮮の人口は約2300万人ですが、そのうち子供を除いた1500万人ほどは軍事訓練を受けている。ただの訓練ではない。農民であれば、農作業をやめて3か月ほど軍隊に入り、実戦さながら人の殺し方を教わる。金正日体制が崩壊して国内混乱の中でそうした人々が国外に出る場合は、武装しているとみた方がいい。日本に上陸したら、捕まらないように身を守る訓練を受けているから、非常に危険です。通常のボートピープル同様に考えて公民館に泊めようといった善意は、死線を越えてきて興奮状態にある彼らには通用しないし、むしろ日本海の沿岸都市は襲撃にあう危険な状態に置かれると想定しておくべきです」
まさに≪開戦前夜≫の緊張が日本海に立ち込めつつあることを、われら国民は直視しなければならなくなった。
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