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(回答先: クルド地区に大部隊派遣も トルコ、米軍への見返り 共同 投稿者 倉田佳典 日時 2003 年 2 月 17 日 18:37:03)
>トルコ軍消息筋によると、同軍は開戦後に六万―八万人規模の大
>部隊をイラク北部に侵攻させたい意向。トルコ側は、開戦に伴って
>クルド人が独立宣言したり、キルクークやモスルの油田を押さえる
>ことを警戒しており、大部隊派遣はこの阻止が目的。
トルコ軍の参戦は、中東を大混乱に落とし入れ、混乱のなかから中東全域の「民主化」と「近代化」を達成しようと考えているブッシュ政権にとっては望むところだろうが、敵と味方の関係が解きほぐせない戦乱が中東を覆うことになる。
イラク領内クルド人は侵攻してきたトルコ軍部隊が敵になり、それに触発されるかたちで、トルコ領内クルド人もトルコ軍に対する対抗活動を活発化させるだろう。
イラン領内クルド人も呼応する可能性がある。
フセイン政権はトルコを攻撃しないと宣言しているが、トルコ軍が北部イラクに侵攻してきたら話が変わってくる。イラク政府は侵攻してきた米軍とトルコ軍を敵対勢力とみなすことになる。
フセイン政権寄りのクルド人勢力もトルコ軍対応に向くので、米軍への対抗力が削がれることにもなる。これは、ブッシュ政権にとって好都合だ。
ブッシュ政権は、米軍の犠牲を最少にするため、トルコ軍を先鋒に使うかもしれない。
米軍が侵攻してくるだけでもグチャグチャになるイラクにトルコ軍が加わることで、戦域が広がり、敵対関係もより複雑なものになる。
そして、トルコ軍とクルド人勢力のあいだで起きる“虐殺”も、イラン−イラク戦争時のように、イラク軍のせいにし、国際世論の風向きを変えようとすることも考える。
(イラン−イラク戦争では、イラク軍が科学兵器を使用したにも関わらず、米国及び先進国メディアは、イラン軍が使用したと報じた)
イラク・トルコ・イランが戦乱を抱えるようになるのみならず、シリア・ヨルダン・サウジアラビア・クウェートも、逃げ込んだ武装勢力と戦闘を行ったり、武装勢力の出撃基地ができる可能性がある。
そして、このような戦乱状況になれば、シリア・ヨルダン・サウジアラビア・クウェートで正規軍ではない武装勢力の台頭を促す可能性が高い。
このような戦乱のなかでは、中東諸国が「共通の敵」が誰かをきちんと認識できるようになるにはそうとうの時間を要することになる。
ブッシュ政権のイラク侵攻を止めるのが最良の策だが、名目はなんであれトルコ軍が参戦するという事態は中東諸国が総力をあげて食い止めなければならない。