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米英両国の対イラク攻撃を阻止しようと、世界各地からイラク入りし「人間の盾」として、さまざまな施設に滞在する人たちに、イラクを出国する動きが出てきた。
米国防総省が「人間の盾の安全については保証しない」と警告している上、イラク側が最近、外国からの主要団体に出国するか、イラク側の指定する軍事的戦略施設に移るかを決めるよう求めてきたため「戦争間近」の雰囲気を感じ始めたことが原因のようだ。
イラク側は当初から「人間の盾」の希望者にかなりの便宜を図ってきた。「『人間の盾』と言えば、すぐに査証(ビザ)が出た。滞在期間の延長も容易に許可された」(ある外交筋)ほか、一部を除き、ホテル代や食費、バスなどの輸送手段も提供されている。
しかし、関係者によると、希望していないのに「人間の盾」のツアーに組み込まれたり、小学校や病院などへの訪問を断られ、別の施設を半ば「強制」されたりする例があった。
イラク側は一日、参加者約百五十人を抱える「人間の盾」の団体に対し、出国するか、米軍の空爆対象になりそうなイラク側指定の戦略施設に行くかを早急に決めるよう要請。同日夜には、英国から赤い二階建てバスに乗ってきたグループの一部が出国した。
ドイツ人学生シュテファン・ランジンガーさん(23)は二日、バグダッド南部の製油所で「だんだん、戦争に近づいている感じがする。正直、怖いよ」と語った。バグダッドのドイツ大使館員が国外退去するときに一緒に出国するつもりだ。
「戦争が起きても最後まで残る」と固く決意している人たちもいる。米国から来た元教師フェイス・フィッピンガーさん(62)もその一人。「戦争になれば、一九九一年の湾岸戦争のように、罪のない多くの子供たちがたくさん死ぬ。どんな理由があっても正当化できない」と話す。
エンジニアの仕事を辞め、二月中旬にイラク入りしたというトルコ人のアリさん(25)も、バグダッド南部の火力発電所で「怖くはない。戦争が終わるまでここにいるつもりだ」と決意を語った。(バグダッド共同=坂本泰幸)
(了) 03/03