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【バグダッド春日孝之】イラクのサーディ大統領顧問(科学技術担当)は2日、バグダッドで記者会見し、1日から開始した弾道ミサイル「アルサムード2」の廃棄問題に関し、「米国が合法的に行動しないなら、なぜ廃棄を続ける必要があるのか」と述べ、米国によるイラクへの軍事攻撃が明確になった場合、廃棄作業を中止する可能性があると表明した。
大統領顧問によると、廃棄対象のミサイルは100基以上で、うち20基は製造段階にある。1日から2日間の作業で計10基を廃棄したが、すべての廃棄が終わるまでにはかなりの時間がかかるだろうと述べた。
米国は湾岸地域への兵力配備を進め、対イラク武力行使は時間の問題ともみられている。大統領顧問は、開戦となった場合は「アルサムード2」を交戦手段として使用する可能性があることを示唆した。
イラク当局は廃棄ミサイルの現場や写真をメディアに公表しなかったが、大統領顧問は「アルサムード2は合法的ミサイルであり、(廃棄の写真や映像は)イラク国民にはインパクトが大きい。政府は戦争を回避するという目的のために廃棄を始めた」と釈明した。
一方、大統領顧問によると、イラク当局は2日、イラクが廃棄したと主張している炭疽(たんそ)菌や神経ガスVXの廃棄量をどう証明するかなどについて、国連査察団の専門家との間で技術的な協議をしたことを明らかにした。
大統領顧問は「(今回予想される)戦争には流血というコストに加え、800億ドル(約9兆6000億円)の戦費が必要だが、大量破壊兵器の査察なら年間8000万ドル(96億円)で済む」と指摘。「私の唯一の仕事は我々が大量破壊兵器を所持していないことを証明し、(米国に)戦争へのいかなる口実も与えないことだ」と述べ、戦争回避に向けた積極姿勢を強調した。
[毎日新聞3月3日] ( 2003-03-03-10:37 )