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【バグダッド春日孝之】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)がイラクに対し、弾道ミサイル「アルサムード2」の廃棄を求めていた問題で、イラク当局は1日、同ミサイル4基の廃棄に着手したと明らかにした。UNMOVICは1日を廃棄着手の最終期限に設定。イラクが土壇場でこれに応じたことで、米英などが国連安保理に提出した対イラク武力行使容認新決議案の審議の行方にも影響を与えそうだ。
イラク当局とUNMOVICはバグダッドで1日午前(日本時間同日午後)、廃棄へ向けた技術的な協議を行い、今後の廃棄日程について合意した。協議終了後の同日午後、イラク当局者は、バグダッド北30キロのアルタージにある軍事施設で「アルサムード2」ミサイル4基の廃棄に着手したと表明。査察官も監視のために現場に到着した。
アルサムード2はイラクが開発した弾道ミサイルで、消息筋によると、約50基が実戦配備され、約50基が製造中とされる。UNMOVICの廃棄要求に対し、イラク側は当初、「国連決議が禁じた射程150キロは超えない」として、これに難色を示していた。
しかし、イラク側は、ブリクス委員長が28日までに「イラクの協力は非常に限定的」などとした査察報告草案をアナン国連事務総長に提出したことや、期限までに廃棄開始に着手しない場合、米英が固執する開戦に口実を与えかねないと判断し、廃棄に応じたものとみられる。
廃棄対象は、ミサイル本体のほか発射台や液体燃料などにも及ぶため、イラクが仮に完全廃棄に応じるとしても、完了までには時間がかかりそうだ。
[毎日新聞3月1日] ( 2003-03-01-20:40 )