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02/28 15:02 戦争はアジアを不安定化 「米帝国」の派遣に反発 外信401
イラク攻撃は多くのイスラム教徒が生活するアジアにどんな影響
を及ぼすのか。マレーシアの非政府組織(NGO)「公正な世界を
目指す国際運動」のチャンドラ・ムザファー会長は、アジアの不安
定化を予想する一方で、「攻撃反対」でアジアが一つになるべきだ
と主張する。(クアラルンプール共同=道岡淳一)
―米国は単独攻撃も辞さない姿勢だが。
「攻撃は正義がなく正当化できない。英国とイスラエルの力を借
りて米国が中東を支配することに狙いがあるからだ。米国はヘゲモ
ニー(覇権)を握りたがっている」
「イラクのクルド人に対する化学兵器使用を非難するのと同時に
、米国の大量破壊兵器使用を思い起こしてほしい。広島と長崎に原
爆を落とした後、朝鮮戦争、ベトナム戦争、キューバ危機でも原爆
使用が検討された。そしてイラクだ。いかなる国も大量破壊兵器を
持つべきではない」
―イラク攻撃がアジアに及ぼす影響は。
「経済に不安があり、政治も不安定なインドネシア、パキスタン
、バングラデシュなどには深刻な影響を与えるだろう。インドネシ
アが特に心配だ」
「暴動などが発生し、社会不安が起きるだろう。爆弾テロ、要人
の暗殺、毒ガス散布なども考えられる。いずれもイスラム教徒が多
数を占める国だが、イスラム教徒が少ないシンガポールなどでもテ
ロの心配がある」
―あなたは対話による平和解決を主張しているが。
「対話が成功するには力の構造を理解する必要がある。これまで
必ずしもすべての対話が成功したわけではない。力の問題に触れな
かったからだ。どんな時でも力の現実をみなければならない。対話
に真摯(しんし)になるためには、まず他人を支配しようとしない
ことだ」
―アジアの国々と人々は何ができるか。
「まず、米国のヘゲモニーがアジアの利益にならないことを知る
べきだ。彼らは平和を脅かしている。どうして米国が世界中に軍事
基地を持つ必要があるのか。『マクドナルドのハンバーガーが世界
で受け入れられたのは、米軍事力の世界展開があったからだ』とい
う意見は当たっている」
「日本の官僚、一部の政治エリートは無批判に米国に追従してい
る。これは大きな間違いだ。日本国民は正義のために、米国のヘゲ
モニーに反対し立ち上がってほしい。米国の奴隷になってはならな
い。尊厳とプライドがあるはずだ」
―多様性がアジアのまとまりを阻害しないか。
「文化や民族、宗教の違いは障害にならない。イラク、戦争、暴
力の問題でアジアは一つになれるはずだ。一九九七年のアジア通貨
危機がその可能性を示した。日本が提案したアジア通貨基金構想は
米国の反対で頓挫したが、通貨危機を契機に対話が増進され、東南
アジア、東アジア諸国の協力関係が深まった。つらい経験から学び
あえば、一緒にやっていけるはずだ」
―二十世紀は戦争の時代と言われた。二十一世紀はどうなるか。
「二十一世紀のスタートは良くない。争乱、流血、暴力があふれ
ている。悲しいことだ。冷戦後、共産主義が問題視されてきたが、
共産主義は帝国主義の反動だった。本当は帝国主義が問題なのだ。
帝国主義者は敵をつくり出して、軍事行動を正当化する。帝国主義
がある限り、混乱、流血は続く」
―今後の世界に悲観的か。
「むしろ楽観的だ。すべての帝国は崩壊する。日本でも中国でも
インドでも欧州でもそうだった。歴史がそれを証明している。米帝
国も沈む運命にある。その兆候は既に現れている。ローマ帝国がそ
うだったように、まず米国は人気のない戦争を始めようとしている
。第二は自国の経済的危機だ。第三は多くの人が米帝国に憎悪を抱
いていることだ。この帝国は長くは続かない」
「光明も見いだせる。イラク問題の平和解決を求め多くの人々が
街頭デモに出た。バグダッドでは若者が人間の盾になっている。こ
うした自己犠牲の精神は素晴らしい」
(了) 030228 1500
[2003-02-28-15:01]
02/28 15:02 チャンドラ氏略歴 外信402
1947年3月、マレーシア・クダ州生まれ。77年にシンガポ
ール大学で政治学博士号取得。97―99年、マラヤ大学文明対話
センター長。99―2001年、野党、国民正義党副総裁。92年
から非政府組織(NGO)「公正な世界を目指す国際運動」会長。
「人権と新世界秩序」などの著書がある。(クアラルンプール共同
)
(了) 030228 1500
[2003-02-28-15:02]
02/28 15:02 イスラム教とアジア 外信403
イスラム教とアジア 中東で始まったイスラム教はイスラム商人
らによって南アジアでは8世紀ごろから、東南アジアでは13世紀
ごろから広まった。東南アジアだけで世界のイスラム教徒総人口の
15%を占める。同地域総人口のうち約40%がイスラム教徒で、
中でもインドネシアは2億人に近い世界最多のイスラム教徒を抱え
る。南アジアのパキスタンは約1億3000万人で2位。マレーシ
ア、ブルネイなどは同教徒が多数派。インド、タイ、シンガポール
、フィリピンなどでは少数派だが、独立などを求めている地域もあ
る。1970年代以降、イスラム復興運動が起きたほか、原理主義
も一部で支持を集めた。国際テロ組織アルカイダと関係があるとさ
れる地下組織ジェマ・イスラミア(JI)など過激派の活動も活発
化している。(クアラルンプール共同)
(了) 030228 1500
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