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北朝鮮の弾道ミサイル「テポドン」の発射基地(舞水端里)で、今年1月にミサイルのエンジン部分の噴射実験が行われたことが27日、米偵察衛星が撮影した写真などで明らかになった。
テポドン基地施設に光ファイバー網が整備されたほか、ミサイル発射台の周囲に、機材搬入の動きを覆い隠すための屋根が設けられたことも判明した。北朝鮮が寧辺の実験炉の再稼働に踏み切ったことに加えて、弾道ミサイル発射実験につながる動きをしていることが分かったため、日米両政府は警戒を強めている。
複数の日米政府関係者によると、日米両国は弾道ミサイル発射について、「偵察衛星や無線の傍受によるミサイル発射の兆候探知も難しくなった」として、電子偵察機の配備など北朝鮮に対する監視態勢の強化に乗り出した。
エンジンの噴射実験が分かったのは、発射基地の地面の色の変化など、噴射実験の形跡が確認されたためだ。実験の日時は明らかにされていない。
テポドンの基礎部分のエンジンは液体燃料を使っていると推定されている。今回の実験で液体燃料を使用したかどうかは確認されていない。
ただ、日本政府筋は「北朝鮮がエンジン部分と本体部分の組み立てを始めたことは確認されておらず、直ちにミサイルが発射される兆候はない」としている。
北朝鮮は1月に核拡散防止条約(NPT)脱退を宣言したのに続き、凍結している弾道ミサイル発射実験の再開を示唆するなど、威嚇をエスカレートさせる「瀬戸際外交」を進めている。エンジン噴射実験はその一環と見られる。基地施設への光ファイバー網導入は通信のハイテク化に加え、日本海沿岸にある自衛隊施設による無線の傍受を防ぐ狙いがあるようだ。
日米両政府は、北朝鮮がミサイルを発射する直前には、発射台の周囲に、液体燃料注入のための機材、タンク車などが集まるため、偵察衛星の監視で発射の兆候を探知できると見ていた。発射台の周囲に屋根が設けられたのは「兆候の隠ぺい工作」との見方が強い。
北朝鮮は99年9月の米朝高官協議を受けて、ミサイル発射凍結を表明、さらに昨年9月の日朝平壌宣言で、発射凍結を2003年以降も延長する意向を表明している。
日本政府関係者は「北朝鮮は99年秋以降も年に1、2回の頻度で、エンジンの噴射実験を行っている。発射は凍結しているが、ミサイル開発自体は続行している」としている。
発射基地の打ち上げ用のやぐらの高さは、98年のテポドン1号試射の際は22メートルだったが、99年にテポドン2号の発射準備に向けて改修工事を行った結果、33メートルとなり、現在に至っている。
(2月28日03:00)