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国連が「反戦の場」になった。イラク問題を巡る14日の安保理議場内の熱気は、そんな印象さえ与えるほどだった。それが一時の輝きなのか、まだわからないが、「声なき声」の国々が、一連のイラク問題協議の中ではっきりと意思表示した日として記憶されていい。
議場内にいたあるベテラン国連職員は、この日の協議ぶりに「感激、感動した」。あるイスラム国の大使は興奮して語ったという。「マスコミは『フランスは必ず妥協する』と書くが本当にやる気だ。きっと拒否権だって使う」
国連の中がこれほど熱気に包まれるのは、そうあることではない。
昨年9月のブッシュ米大統領の国連総会演説を受けてイラク問題の安保理協議が始まって以来、加盟国の多くは米主導で進む協議に歯がゆいものを感じてきたのだろう。圧倒的多数が平和的解決を求めているにもかかわらず、昨年11月に実質武力行使を認める決議1441が採択されたことが「力の論理」の好例だ。
こうした興奮の中で、国連内では「アナン事務総長は何をしている」との声が出ている。アナン氏は米国が国連を「素通り」することを何より警戒し、意をくみつつ妥協を引き出すことを優先してきた。それが、とりわけ14日の仏ロの姿勢の前に「政治的な行動力の不足」と映ったようだ。「国連は武力行使の権限も持つが、何より平和を守る機関であることを忘れないで欲しい」という苦言が、加盟国外交官から出ているという。
18日には「声なき声」の加盟国も安保理で意見を述べられる公開討論会が開かれる。米国が武力行使容認決議を出す前の「ガス抜き」という見方が強いが、声の集積を軽んじるのは危険でもある。 (21:31)