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【ニューヨーク佐藤由紀】国連のアナン事務総長は13日、安全保障理事会でイラク攻撃に備えた緊急人道援助計画を説明し、イラク国内で約200万人の避難民が生まれ深刻な人道問題が発生することを想定して、9000万ドルの追加援助を要請する方針を伝えた。大島賢三・事務次長(緊急援助調整官)が明らかにした。
アナン事務総長は、紛争がぼっ発すれば(1)燃料不足によって上下水道施設が稼働しなくなる(2)現在110万人の国内避難民が200万人に拡大する(3)近隣国には60万〜145万人の難民が流出する――などの事態が予想されると語った。
国連は昨年12月、3740万ドルの緊急支援を要請し、主要援助国は約3000万ドルの拠出を表明した。しかし事務総長は、攻撃が実施された場合、状況がより深刻化することが判明したと発言。援助には約1億2000万ドルが必要との結論に達したと説明した。
事務総長は「武力行使は不可避だとは考えていない」と述べたうえで、「国連には最悪に備える責任がある」とも語った。
[毎日新聞2月14日] ( 2003-02-14-10:34 )