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　【バグダッド小倉孝保】イラク政府は６日、国連査察団の要請を受け、初めてイラク当局者が立ち会わず、イラク人科学者が単独で聴取に応じたと明らかにした。米英が準備を進める武力行使を回避したいイラク側は、８日からのブリクス国連監視検証査察委員会（ＵＮＭＯＶＩＣ）委員長らがバグダッドを訪問するのに合わせ、査察への協力姿勢を示す方針に転換を図りつつあるとみられる。だが、フセイン政権には科学者聴取への抵抗感が強いことから、今後も同様の単独聴取ができるかどうかは不透明だ。

　イラクのサーディ大統領顧問（科学技術担当）が記者会見で「科学者一人が単独で聴取を受けている。聴取の結果については聞いていない」と認めた。イラク国家監視局によると、この科学者は生物兵器分野に詳しいシナン・アブデル・ハッサン・モヒ氏。

　だが、国連査察団は詳しい聴取内容などを明らかにしておらず、満足な聴取ができたかどうかは不明だ。聴取は６日午後７時（日本時間７日午前１時）ごろから、バグダッド市内のホテルで約３時間にわたって行われたらしい。

　国連安保理決議１４４１では、国連査察団はイラクの科学者に対し、国の内外で聴取ができると定めており、イラク当局の監視外で大量破壊兵器開発や所持の実態に迫る、査察強化の根幹ともいえる。先月２０日の査察団とイラク側の協議で、イラク政府は単独聴取を促すと約束したが、イラク側は「聴取を受けるかどうかは科学者個人が決定すること」という態度を変えず、５日までに聴取要請を受けた計１７人の科学者は全員、イラク国家監視局職員の同席を求め、単独聴取ができていなかった。

　科学者がそろって同局職員の立ち会いを求めるなど、「口裏を合わせているとしか考えられない」（国連筋）状況から、査察団はイラク政府が科学者に単独聴取に応じないよう圧力をかけているとみていた。パウエル米国務長官の５日の「新証拠」開示でも「フセイン大統領が科学者に対し、貴重な情報を漏らした場合、死刑に処すると脅している」と明らかにしていた。

［毎日新聞２月７日］ ( 2003-02-07-11:27 )

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• イラク、査察に協力姿勢＝国連査察委員長 ［ロイター］ あっしら 2003/2/07 22:05:49 (0)

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