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【バグダッド小倉孝保】イラクの政府、軍幹部のコンピューターに今年初めから、米軍の圧倒的優位を宣伝したり、フセイン大統領を批判する電子メールが大量に届いていることが、複数のイラク政府、軍関係職員の証言で明らかになった。イラク政府は、内部からの反乱を期待する米軍からのメールとみて電子メールの管理を徹底している。イラク政府は3年前に、インターネットを導入しており、これを利用した「サイバー戦争」を仕掛けられたとみて警戒を強めている。
関係者の証言を総合すると、最初の電子メールが1月10日ごろ、アラビア語で届いて以降、断続的に続いている。内容は、「米軍はあなたたちの軍よりも圧倒的に強い。抵抗はむだだ」と戦意喪失を狙ったものや、「サダム(フセイン大統領)は人々を苦しめている。アメリカはサダムを倒しイラクの人々を解放する」といったイラク市民との連帯を呼びかける内容などだ。
国内のインターネットを管理する運輸通信省は最初の電子メールが届いた直後、国内の電子メールのやり取りを2、3日、停止し、政府や軍幹部に届くメールを監視しているという。イラクは発信元の確認を急いでいるが、内容からみて多くは、米軍が国内の動揺を誘うために発信したものと判断。また一部は外国の一般人からのいたずら目的のメールとの見方を強めているという。
イラクでは3年前からインターネットが導入され、運輸通信省が直接、運営・管理している。電子メールを利用するには政府に届け出を行い、年間10万ディナール(6000円)を支払ってメール・アドレスを取得する必要があり、原則的にイラク国内の全アドレスを政府が管理している。
イラク政府はこれまで、国連の大量破壊兵器査察団が軍関連施設を査察する際、立ち会い人らに電子メールのについて質問したことについて、「兵器に無関係の質問」と批判してきた。イラク政府が電子メールに神経を尖らせていることは確かだ。(毎日新聞)