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【ロンドン岸本卓也】イラク攻撃を承認する新たな国連決議を目指すブレア英政権は1日、31日の米英首脳会談でブッシュ米大統領から新決議を得る承諾を得たことをブレア首相の外交得点として評価した。国連の承認なしの攻撃に反対する国内世論の厳しい圧力を受けたブレア首相は、攻撃に懐疑的なフランスなどの国連安保理理事国を説得する必要に迫られている。4日に予定された英仏首脳会談が最初の関門になりそうだ。
英国では、イラクに対する単独攻撃も辞さない米国に追従するブレア首相は「ブッシュのペット犬」とからかわれている。与党・労働党内も「イラク攻撃は国連の承認が必要」という声が強い。31日の米英首脳会談後に首相府報道官は「首相は米大統領から新決議を得る譲歩を勝ち取った」と、首相が米大統領の言いなりではないことを強調した。
ブッシュ大統領が与えた国連新決議を得るための時間は数週間に限られている。国連安保理15カ国のうちで、新決議に賛成することが確実に見込まれる国は今のところ、米、英、スペインの3カ国。ドイツは攻撃に反対し、フランスは「現段階ではイラクの決議違反の決定的証拠が薄い」と攻撃回避の姿勢だ。
英政府筋によると、ブッシュ大統領はブレア首相にシラク仏大統領の説得を依頼したという。仏はブッシュ米政権がイラクの大量破壊兵器開発に関する証拠を5日に提出することを歓迎している。このため、ブレア首相は4日の英仏首脳会談で、米国が提示する証拠を重視するように仏大統領に求めるという。
米英両政府は各安保理理事国に個別に説得外交を続けているが、フランスが「イラク攻撃やむなし」に傾けば、ロシアなど他の理事国も追随する可能性が大きい。しかし、シラク大統領は米国一辺倒のブレア首相に不快感を抱いているといわれ、大統領が首相の説得に応じるかどうか予断は許さない情勢だ。
[毎日新聞2月1日] ( 2003-02-01-20:03 )