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【マンデラ氏ブッシュを傲慢な人種差別主義者と非難】
トロント・スター 2003年1月30日
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ヨハネスバーグ(AP) ネルソン・マンデラ元大統領は、米国のジョージ・W・ブッシ
ュ大統領を傲慢で近視眼的であると発言、国連を無視してイラク攻撃を進める熱狂ぶ
りを人種差別にもとづくとの見方を示した。
今日の演説の中で、マンデラ氏は、米国民に反ブッシュの大規模な抗議に加わるよう
訴えた。氏は、世界各国の指導者、特に国連安保理で拒否権をもつ国の指導者にブッ
シュに反対するよう呼びかけた。
「先見の明なく、適切に考えることのできない大統領をもつ一つの大国が今世界をホ
ロコーストに落としこもうとしている」と、マンデラ氏は国際女性フォーラムで語っ
た。
氏はまた、イラクも武器査察官に十分に協力していないと非難し、南アフリカは国連
により支援された対イラク措置はすべて支援するだろうと述べた。
ホワイトハウスのアリ・フライシャー報道官は、マンデラ氏の批判に対して、欧州8
か国の指導者がブッシュ氏に対し支持の書簡を寄越していると指摘した。
「ブッシュ大統領は、欧州の多くの指導者が明らかにマンデラ氏とは違う考えを持っ
ていることに感謝の意を表明している」と、フライシャー報道官は述べた。「彼は、
このまま行けばホロコーストになりかねない増大しつつある脅威に対して何もせずに
いることのほうが心地よいと思う人々が出てくることを理解している」
ノーベル平和賞受賞者であるマンデラ氏は、これまで数カ月間に繰り返し、米国の対
イラク姿勢を糾弾し、ブッシュ氏に国連の権威を尊重するよう要求してきた。しかし
30日の彼の発言は、いっそう批判的であり、これまでよりはるかに強くブッシュその人を攻撃している。
「なぜ米国はこうも傲慢に振舞うのだろう」「(ブッシュ氏が)望んでいるのは、イラ
クの石油にほかならない」と
氏は、ブッシュ大統領と英国のトニー・ブレア首相を、国連およびガーナ人のコフィ
・アナン事務総長をないがしろにし、存在を形骸化していると非難。
「これは、事務総長が黒人だからなのか。もし白人だったら、彼らはこんなことはし
なかっただろう」
マンデラ氏は、第三次世界大戦がこれまで勃発しなかったのは国連があったからこそ
だと述べ、イラクに対する処遇も国連が決定すべきだと主張した。
また、無情にも広島と長崎に原爆を落とした米国には、世界の警察となるような道義
的権威がないと述べた。
「もし世界に、言語道断な残虐行為を働いた国があるというなら、それはアメリカだ。アメリカは人間を何とも思っていない」
「彼らは、世界の警察官をもって任じ、イラク民衆のために、何がなされるべきか、
その政府と指導者をどうするかを決めるような何者だというのか。
ブッシュ氏は「大虐殺を引き起こそうとしている」と、氏は語り、米国民が投票によ
って彼をその地位から追い、彼の政策に対して反対の意を示してほしいと呼びかけた。
また、ブレア首相についても、米国を強く支持していることを糾弾した。
「彼はアメリカの外務大臣だ。もはや英国の首相ではない」
原文:
Toronto Star
Jan. 30, 2003. 02:54 PM
Mandela accuses Bush of arrogance, racism