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01/28 17:25 日本の核武装化を懸念 米朝対話見守る中国 外信69
北朝鮮に影響力を保つ中国が核問題をどう分析し対処しようとし
ているのか。中国社会科学院の韓鎮渉・朝鮮半島問題研究センター
主任に聞いた。（北京、共同＝中川潔）
―核問題再燃の原因は。
「米国は金日成主席の死去や大規模水害で北朝鮮政権が倒れるか
もしれないとの予測を基に、一九九四年の米朝枠組み合意で約束し
た軽水炉建設を熱心に進めてこなかった。一方の北朝鮮側もミサイ
ル発射や南北の軍事緊張をつくり、朝鮮半島エネルギー開発機構（
ＫＥＤＯ）の計画に悪影響をもたらした。双方に責任があるが、米
国の責任の方が重い」
―核拡散防止条約からの脱退宣言の意図は。
「北朝鮮は自国の安全を守ろうと必死になっている。米のイラク
攻撃後、次は自国かもと考え緊張している。経済的苦境で援助も必
要であり、米国との交渉を強く望んでいる。核開発の意図があると
通告したのも米を交渉に引き出すためだ」
―中国が恐れる事態は。
「北朝鮮が核兵器を保有すれば日本も核武装するかもしれない。
韓国も台湾も可能性がある」
―武力衝突の可能性は。
「北朝鮮とイラクは問題の質が違う。南北問題は冷戦の遺物だ。
米国の武力攻撃には日本も韓国も欧州諸国も反対するだろう。対北
朝鮮制裁だって中国とロシアが反対するので成立しない」
―中朝関係の現状は。
「六一年の中朝友好協力相互援助条約は今も有効で、もし北朝鮮
が軍事的脅威を受けたら中国は守る義務がある。確かに中韓国交樹
立で中朝関係は悪化したが、金正日総書記の訪中により関係は基本
的に改善した。石油や食糧、日用品を有償、無償で今も提供してい
るのは中国だけ。その意味で中国はどの関係国よりも北朝鮮への影
響力を保持している。ただし、中国の主張を北朝鮮が聞く義務はな
く影響力にも限界がある」
―中国は介入するか。
「九三年の危機ほど今は深刻ではない。米朝双方とも交渉への動
きを見せ時間がたてば交渉の席に着くだろう。ロシアや韓国、米国
がいろいろな提案をしている。中国は事態が悪化すれば身を乗り出
すが、今は状況をじっくり見ている」
× ×
１９３７年中国黒竜江省生まれ。中国人民大学卒業後、中国社会
科学院に入り、８０年代から朝鮮半島問題を研究。８３―８５年に
日本のアジア経済研究所で研修。
（了） ０３０１２８ １７２４
[2003-01-28-17:25]
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。