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【バグダッド小倉孝保】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長と国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長が27日、国連安保理にイラクの大量破壊兵器に関する査察活動の報告を行ったことについて、バグダッド市民からは「米国に攻撃の口実を与えるための報告だ」と不満の声が上がった。
27日夜時点でイラク政府からの公式見解は出ていない。地元テレビなどはアミン・イラク国家監視局長の話として、「報告の分析に時間がかかる」とするコメントを流しただけだ。
一方、一般市民の関心は極めて高い。イラク人ジャーナリストは「ほとんどのイラク人が27日を戦争になるかどうかを決定する重要な日だと考えていた」と語る。
査察団の報告はバグダッド時間の午後6時40分ごろから始まり、市民の多くがラジオでこのニュースを聞いた。また、ホテルなど衛星放送の受信が一部認められているところでは、ニュース時間帯にテレビの前に集まる市民の姿が見られた。
イラクのジャバーブテレビは、報告開始直後から特別討論番組を放送。視聴者は電話で「大量破壊兵器に関する証拠は何もないのに、どうして米国はイラクを脅すのか」「あくまでイラクは武器を隠しているという推測に基づいた報告であり、イラクに厳しすぎる」といった感想を寄せた。
喫茶店でこの番組を見ていたマジッドさん(28)は「米国はすでに攻撃を決めていると思う。査察が延長されたところで、攻撃回避には結びつかない」と諦めた様子。また、一部の市民は「イラクは国際社会から信用を失っているから、政府が査察に全面協力していると言っても信じてもらえない」と暗に自国政府を批判した。
[毎日新聞1月28日] ( 2003-01-28-12:40 )