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【ワシントン河野俊史】米国が対イラク軍事行動に向けた準備を進める中、米政府の対外広報戦略を統括する「世界広報宣伝局」がホワイトハウスに新設され、対イラク戦を有利に運ぶための積極的な国際世論づくりに乗り出した。
同局は今月21日のブッシュ大統領の行政命令で正式に発足した。対アフガニスタン戦で「タリバン」側から米国を非難する“偽情報”が大量に流され、その対策に追われた教訓から設置が検討されていたもので、従来の各政府機関の活動を調整・統合し、戦略的に「米国の利益」を図るのが目的。海外で強まる反米国主義の解消も目指す。
最初の仕事は国家安全保障会議(NSC)と連携したテレビ・キャンペーン。27日の国連査察官報告を控えて「軍事行動やむなし」という米政府の強硬姿勢をアピールするために、パウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官、ライス大統領補佐官らキーパーソンを一斉にテレビのトーク番組(19日)に出演させ、アーミテージ国務副長官(21日)とウルフォウィッツ国防副長官(23日)を相次いで講演させた。
さらに、アーミテージ副長官の講演に合わせ、90年から91年にかけてのイラク側の“宣伝と偽情報”をまとめた「虚言の組織」という小冊子を公表し、大量破壊兵器をめぐるフセイン政権首脳や高官らの言動の信ぴょう性を攻撃。ウルフォウィッツ副長官の講演の日には「武装解除とはどんなものか」と題する報告書を発表し、南アフリカやウクライナ、カザフスタンが過去に実施した大量破壊兵器の廃棄の実例を挙げてイラクがいかに非協力的かを強調した。
初代局長に就任したエスキュー大統領副補佐官は24日の記者会見で「これらは情報伝達努力の一環だ。米政府の政策を他の国々に説明すると同時に、世界各地の世論情勢をさらに(的確に)把握できるようにしたい」と話した。
[毎日新聞1月27日] ( 2003-01-27-10:35 )