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国連はイラク問題で、人道援助など今後の対応策を「武力行使でフセイン体制が転覆された場合」に集中して検討することにした。24日、外交筋などの話でわかった。これまでは「平和的な体制変革」など五つの場合を想定して対応策を練っていた。国連は査察を通じた平和的な解決を追求しているが、このところの米国の強い姿勢から、現場の実務レベルでの準備を早める必要があるという現実的な判断に傾いたようだ。
大量破壊兵器の査察に関し国連査察団は27日、安全保障理事会にこれまでの結果を報告する。米国が「決議への深刻な違反」を主張するのは確実で、国連の判断はこうした緊張の高まりも受けているとみられる。
国連は対イラク戦が起きた場合、人道援助や戦後の復興を担うことになるため、昨年末から武力行使と体制変革の有無を組み合わせ五つの場合を想定して、難民などの人数や必要な予算を検討してきた。新たに示された方針では「平和的解決」などの想定は当面は保留し、「武力行使/体制変革」で検討を深めることになる。
複数の米政府筋によると、この方針が幹部に示された直前の22日には、アナン国連事務総長がホワイトハウスでブッシュ米大統領と会いイラク問題を話し合っている。ホワイトハウス、国連とも内容については一切明かしていないが、米側から人道援助や戦後復興について具体的な要請があった可能性もある。
米はイラクで体制変革が実現した場合、治安面は米軍、人道援助などは国連が受け持つと想定しており、当面の統治機関としては関係各国による連合体か国連のいずれかを検討している。
安保理では20日、外相級会合が開かれ、議長国のフランスやドイツが米国の武力行使策を批判した。米国は予想外の展開に驚き、その後、政府高官がメディアを通じた発言を続けるとともに、各理事国や国連当局、査察団幹部へ精力的な働きかけをしている。アナン氏との会談もこうした動きの一環のようだ。
米国が安保理でイラクの対応を「決議違反」と主張した後は、武力行使を承認する新たな決議を求めるかどうかが焦点になる。国連内には2月半ばまでに方向が明確になるとの観測が強い。 (09:31)