現在地 HOME > 掲示板 > 戦争21 > 795.html ★阿修羅♪ |
|
イラク問題の平和的解決を目指す周辺6カ国は23日、イスタンブールで外相会議を開き、イラクに国連への協力を求める一方で、イラク攻撃への反対を明言し、米の単独行動を強く牽制(けんせい)する共同宣言を採択した。欧州で戦争回避の声が高まるのに加え、米の同盟国を含むイラク周辺国が攻撃反対で足並みをそろえたことは、ブッシュ政権の対イラク政策にも影響を与えそうだ。
会議には、イラクと国境を接する6カ国のうちクウェートを除くイラン、トルコ、シリア、ヨルダン、サウジアラビアの5カ国とエジプトが出席した。
共同宣言は、イラク問題を解決するために戦争に訴えるべきではないと明記。イラクに対しては、国連による大量破壊兵器の査察に引き続き協力し、積極的に情報提出するよう呼びかけた。
また、80年から88年のイラン・イラク戦争、90年のクウェート侵攻をふまえ、周辺国への侵略の意図がないことを明白に示すよう求めた。
同時に、共同宣言は、イラクに国連決議を守らせるのは安全保障理事会の務めだと強調。米国を名指しこそしていないものの、攻撃を容認する安保理決議なしで米国が単独で軍事力行使に踏み切ることへの懸念を表明した。
パレスチナ問題にも言及し、イラクに厳しくイスラエルに甘い「二重基準」だとして米国への批判が根強い中東の世論に配慮した。
記者会見で、トルコのヤクシュ外相は「宣言はイラクへのメッセージだ」と述べた。しかし、イランのハラジ外相は「米国の一国主義的行動を避けるため努力を尽くすことがこの会議の目的だ」と述べるなど、各国の姿勢の差を示した。
会議を主催したトルコは、中東唯一の北大西洋条約機構(NATO)加盟国で、イラク攻撃の際には、空爆の重要な拠点と見込まれる。米の同盟国サウジアラビアも南部からの地上軍の展開のうえで戦略的な重要性を持つ。両国を含め、出席した6カ国はこれまでも個別にイラク攻撃への反対を表明してきた。 (10:31)