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【バグダッド小倉孝保】米国の攻撃に対応するためイラクは今、女性の軍事訓練を急ピッチで進めている。政権政党バース党が中心になって開き、イラク政府の狙いは、実際の戦闘参加よりも、忠誠心を植え付け、反政府運動の監視を担わせる点にあるようだ。22日にバグダッド市内で開かれたデモに武器を手に参加した女性たちからは反米の言葉が続いた。
バグダッド市内の主婦、ファーエザ・ハーシムさん(42)は高校時代にバース党に入党し軍事訓練を受けた。現在は、同党の訓練コースで地元の女性に武器の使い方などを教えている。
ハーシムさんによると、ブッシュ米大統領のイラク敵視が強まった昨年初めごろから、女性向け訓練の参加者が増えたという。バース党は女性の党員に訓練参加を義務付けている。最近では党員以外の女性も加わる。
ハーシムさんは「イラクは今、占領の危機にさらされている。女性も武器を持って国を守るのは当然だ」と話す。自宅では、7歳の娘、ゴハちゃんにも拳銃の使い方を教えているという。
バース党によると、同党は以前から、男女別の軍事訓練コースを開設。女性は18〜50歳が対象で、1日6時間、金曜を除く毎日訓練が行われ、コースを完全に修了するには2カ月かかるという。
訓練では基礎体力作り、ライフルとピストルによる射撃、素手での自己防衛法、応急措置などを習得。放課後の小中学校校舎が訓練場所になるケースが多い。ライフルやピストルは党の所有物として党施設で管理されている。バース党支部のある幹部は「成人女性の半分以上が訓練を受けた」と話す。
22日の反米デモに参加した中学校長、エミーラ・ナジムさん(45)は昨年7月と10月の計2カ月間、軍事訓練を受けた。「米英、イスラエルがイラクを狙っている。私は最後の最後まであきらめない」という。英語教師、サルワ・ユシスさん(22)は「私は何も怖くない。祖国と大統領のために、命を投げ出す覚悟はできている」と話した。
イラクの国軍兵士は男性だけ。軍事訓練について、市民の間には「反政府運動の監視と、運動が実際に発生した時に抑えるためだ」という意見も強い。
[毎日新聞1月23日] ( 2003-01-23-17:23 )
★ 戦前の「毎日新聞」も、この記事のような視点で当時の日本社会を報じていたら、少しは歴史の歩みを変えられたかもしれないしれなかった(笑)