現在地 HOME > 掲示板 > 戦争２１ > 719.html 　★阿修羅♪

次へ　前へ

01/22 17:17 王朝評価で愛国心培養へ　ラオス、タイの影響力警戒　外信67

　一党独裁の社会主義国ラオスで、かつては否定した王制を見直す
動きが出始めている。経済、文化両面での隣国タイの影響力浸透に
対する「危機感」（外交筋）が背景にあり、栄華を誇った王朝の威
信を利用することで、ラオス人のアイデンティティーを守り、若者
らの愛国心を培養する狙いのようだ。　　　　　　　　　　　　　
　「（十四世紀に初の国家統一を成し遂げた）ファーグム王の知性
が全ラオス人を一つの王国に結集させた」（国営パテト・ラオ通信
）。今月五日、首都ビエンチャンで行われたランサン王朝六百五十
年の記念式典には、カムタイ大統領や主要閣僚が出席、市民も一万
人以上が詰め掛けた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　一九七五年に王制を廃止したラオス人民革命党政権が、王制の歴
史上の役割を評価する式典を催したのは初めて。政府は今後も、十
九世紀前半にタイの支配に対抗したチャオアヌ王など主要な王の銅
像を建てる方針だ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　ラオスは八六年に「新思考」に基づく改革路線を打ち出し、市場
経済化を推進。しかし慢性的な財政・貿易赤字は解消せず、アジア
経済危機からの立ち直りも遅い。　　　　　　　　　　　　　　　
　経済はタイ通貨のバーツ圏内で、ラオ語はタイ語に極めて近い。
ビエンチャンなどではタイの音楽やテレビ番組が好まれ、タイ語の
単語を交えながら話すのが若者の間では「おしゃれ」（大学生）。
タイのプミポン国王の写真を飾る市民もいる。　　　　　　　　　
　インドシナ情勢に詳しいタイ国立チュラロンコン大客員講師のパ
ビン博士は「タイ化に対する防波堤として、国家のシンボルが必要
になった。人民革命党の求心力は低下しており、王朝の業績評価は
一党独裁の永続化をにらんだ新戦略ともいえる」と話す。　　　　
　しかし、ランサン王国崇拝の新路線は突然だったようで、式典当
日の王朝パレードでは当初、政府当局者ですら「ファーグム王」と
は何者なのか分からない始末。街中では、急きょ作られたファーグ
ム王賛歌のＣＤや業績を記した本などが売られていた。　　　　　
　ラオスは来年秋、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）プラス日中
韓首脳会議のホスト国になる。　　　　　　　　　　　　　　　　
　外交筋は「ラオスは同じＡＳＥＡＮ後発加盟国で、昨年の開催国
のカンボジアには負けたくない思いが強い。会議開催をきっかけに
、王制評価にも寛容な『開かれた社会主義国』をアピールしていく
のではないか」とみている。（ビエンチャン共同＝近藤順夫）　　
（了）　　０３０１２２　１７１６　　　　　　　　　　　　　　
[2003-01-22-17:17]

　次へ 　前へ

戦争２１掲示板へ

フォローアップ:

★登録無しでコメント可能。今すぐ反映　通常 ｜動画・ツイッター等 ｜htmltag可（熟練者向）
（タグCheck ｜タグに'だけを使っている場合のcheck ｜checkしない）（各説明）

（←ペンネーム新規登録ならチェック）
↓ペンネーム（2023/11/26から必須）

↓パスワード（ペンネームに必須）

（ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。）
↓画像認証
（ 上画像文字を入力）
ルール確認＆失敗対策
画像の URL (任意):

★阿修羅♪　http://www.asyura2.com/ 　since 1995
　題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,ＭＬを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。