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【平壌発=金志永記者】平壌火力発電所は、平壌で消費される電力と暖房に利用する温水を確保するために稼動している。現在、朝7時半の出勤時間に正門の前でNPT脱退問題に関する宣伝活動の声が聞こえてくる。「NPTからの脱退、これは米国と断固として戦おうというわれわれの意志を反映したものだ」。
火力発電所の労働者は、米国の重油提供中断以後、非常な覚悟で電力生産に取り組んでいる。
発電所の燃料は国産の無煙炭だが、設備の老朽化により重油を補充燃料として使わなければならない。これまで月に2000〜5000トンの重油の供給を受けていたが、現在その供給は止まっている。
現在の電力生産は、生産能力の数分の一にまで落ち込んでいる。14基のボイラーのうち6基だけがどうにか稼動している。出力が継続し落ち込み基準値の周波数を保てない状況だ。
発電所の現状を反映し、各工場や企業所には交代で電気が供給されている。周波数が大きく落ち込んだ場合には電力供給自体がストップすることもある。
平壌にあるもう1つの東平壌火力発電所も同じような状況だ。現在、平壌と東平壌の2つの発電所で首都の電力需要の半分をようやくまかなっている。昨年12月までは重油が供給されていた。1月3日まで平壌火力発電連合企業所で需要の半分の電力が生産されていた。しかし、今年に入るとすぐに重油提供中断の影響が出て、電力生産量は下降線をたどっている。
平壌火力発電所のキム・チョニル副技師長(41)によると、「重油を使わなくても生産できるよう古い設備を大々的に補修し技術改新も進める」と、緊急対策を立てているという。平壌市民自らも支援に乗り出している。大学生1万余人が支援に訪れ仕事を手伝った。
「今後、どれだけ電力事情が悪化するかわかりません。一日も早く原子力発電所を稼動させなければならないというのがわれわれの考えです」
キム・チョニル副技師長は、電力増産の方法についてこう語りながら、「われわれ市民は米国の重油提供中断に対して行った政府の措置を積極的に支持する」と強調した。
[朝鮮新報 2003.1.21]