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　【ソウル澤田克己】南北閣僚級会談に臨む北朝鮮側首席代表の金リョン星（キムリョンソン）内閣責任参事は２１日、厳しい情勢の中では「同じ民族」である南北の協力が必要だと訴える到着声明を発表した。北朝鮮は、米朝の軍事衝突は南北双方に大きな犠牲をもたらすとして、核問題は「全朝鮮民族対米国の問題だ」と主張してきた。北朝鮮は今会談で、核問題での共闘を韓国に呼びかける可能性があり、核を放棄させようとする韓国との議論は平行線をたどることになりそうだ。

　韓国側首席代表の丁世鉉（チョンセヒョン）統一相は同日の閣議で、「会談を通じて核問題に対する韓国政府の立場を率直に伝え、北側の姿勢変化を促す」と述べた。韓国側は、北朝鮮の核開発に厳しい米国など国際社会の考えを伝え、核問題を早期に解決することは北朝鮮の利益につながるとして、核開発を放棄するよう北朝鮮を説得する方針だ。

　だが、北朝鮮側の到着声明は「外部の圧力が大きく、情勢が過酷であるほど、我々はさらに熱烈な民族観、さらに熱い同族観を持って、ともに難局を打開し、ともに民族の運命を切り開いていかなければならない」と主張した。米国を名指しこそしていないが、「外部の圧力」が米国主導による国際社会からの圧力を意味しているのは明らかだ。北朝鮮は、同じ民族である韓国に、米国と対立する自分たちと同じ側に身を置くよう求めているといえる。

　声明はさらに、００年６月の南北首脳会談によって「南北関係は不信と対決から和解と団結、協力の関係に急転換した」と南北対話の成果を評価。「今回の会談で双方は（民族協力という）このような意思を内外に誇示しなければならない」と訴えた。

　北朝鮮は「労働新聞」などの新年共同社説でも、「現在の朝鮮半島における対立構造は北南の朝鮮民族対米国だ」と規定し、南北和解の雰囲気を壊していると米国を非難した。北朝鮮は、米軍装甲車による女子中学生死亡事故の処理を巡って韓国内の対米感情が悪化したことを利用して、米韓の政策連携にくさびを打ち込もうとしていると見られる。

［毎日新聞１月２１日］ ( 2003-01-21-19:28 )

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• 南北閣僚級会談始まる、韓国が核放棄を要求へ ［日本経済新聞］ あっしら 2003/1/21 21:38:26 (0)

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