現在地 HOME > 掲示板 > 戦争21 > 495.html ★阿修羅♪ |
|
【パリ福島良典】フランスのシラク大統領は17日、イラクの大量破壊兵器査察を担当する国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長らと会談、「さらに時間が必要だとする査察団の要求に応じるのが賢明だ」と査察延長を要請した。「時間は尽きようとしている」と警告して対イラク圧力を強めるブッシュ米大統領の姿勢を暗に批判した。
フランスは今月、安保理の議長国を務めており、査察継続を求めるシラク大統領の発言は今月27日の査察報告を受けての安保理協議の行方にも影響を与えそうだ。
シラク大統領は、対イラク軍事行動に関して「国連の枠組みによってのみ決定されるべきだ。一国中心主義的な行動は国際法違反になるだろう」と述べ、米国が安保理協議・決議を経ずに軍事介入する事態を強くけん制した。
ブリクス委員長は査察団が16日にイラクで発見した弾頭について、「中は空だったが、化学兵器用であり、破壊されなければならない。イラクが昨年12月に提出した大量破壊兵器に関する申告書に記載されているかどうか確認しなければならない」と述べ、追跡調査を行う意向を表明した。
さらにブリクス委員長は、90年代に査察を担当していた国連イラク大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)が報告書で指摘した炭疽菌、タブン(神経ガス)、VXガスなどについて、イラクが保有していないことの具体的な証拠が必要だと指摘。「イラクの全面協力が必要だ。地下や移動式格納庫に何かを隠しているとすれば誠実な対応ではない」と査察への積極的な協力を求めた。
国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長も「イラクが協力すれば良い結果が得られるが、協力しなければ不愉快な結果になるだろう」と述べた。
[毎日新聞1月17日] ( 2003-01-17-21:12 )