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(回答先: 有毒物質リシン所持者の逮捕、英国内で動揺広がる [ロイター] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 08 日 19:43:53)
【ロンドン山科武司】ロンドンで7日、猛毒リシンを所持していたなどとして男6人が逮捕された事件は、「(2001年)9月11日以来、英国で最も危険な発見」(タイムズ紙)などとして、英各紙が一斉にトップニュースで報道、英国民は衝撃を持って受け止めている。犯人グループの背後関係などは依然不明だが、対イラク攻撃などで米国に追随する英国では以前からテロの標的とされることへの警戒感が強く、政府は国民のパニック防止に懸命だ。
ロンドン警視庁の広報担当者は毎日新聞の取材に対し、逮捕した10歳代後半から30歳代の男6人は「全員アルジェリア人だ」と明らかにした。担当者はまた、「背後関係は調査中だが、一般論でいえば、アルジェリアなどにはイスラム原理主義過激派やアルカイダなどに親近感を持つ人が多い」とも語った。BBC放送などによると、逮捕されたほかに、3人の仲間がいるとみて行方を追っている。
リシンの製造方法などを記した書類が01年11月、アフガニスタンの首都カブールにあったウサマ・ビンラディン氏の支援組織「アルカイダ」本拠地で発見されたという。今回、リシンが発見されたのは、ロンドン北部の移民混住地域にある薬局の2階だった。タイムズ紙は、このアジトは、01年に逮捕されたアルカイダ幹部のアジトから約200ヤード(約180メートル)しか離れていないと報じた。
また、アルジェリアでは、アルカイダとのつながりが指摘されるイスラム原理主義過激派「武装イスラム集団」が、90年代後半から社会不安を狙って住民虐殺などを頻発させている。
一方、英国が対イラク攻撃に向けペルシャ湾岸への派兵の動きを強めている時期だけに、98年までの国連査察でリシンの製造疑惑があったことを踏まえ、イラクとの関係をとりざたする声もある。だが、英捜査機関は特定の組織や国との関連についてはコメントしていない。
リシンは1グラムで3万6000人の殺傷力がある。製造、貯蔵が比較的容易で、ロンドンでは98年、亡命ブルガリア人作家がリシンを先端に塗った傘で刺され殺害された事件も起こっている。だが、空気中ではすぐ拡散してしまうため、大人数の殺傷には密閉された空間で噴霧する必要がある。ロンドンの地下鉄が標的とされた可能性は残るが、ある専門家は「大規模なテロを狙ったというよりも、テロへの恐怖を人々に植え付ける狙いでは」と推測する。
[毎日新聞1月8日] ( 2003-01-08-22:43 )