現在地 HOME > 掲示板 > 戦争20 > 892.html ★阿修羅♪ --> |
|
【ソウル澤田克己】輸出用ミサイルを積んだ北朝鮮の輸送船が昨年12月にイエメン沖で臨検された問題で、米国は船の動きを衛星で監視するだけでなく、海軍艦艇が台湾海峡から追尾していたことが分かった。米朝関係に詳しい消息筋が7日、明らかにした。追尾は輸送船に気付かせるように行われた模様で、米国がその気になれば、どこででも臨検できる力を見せつけることで、北朝鮮に圧力を加える効果を狙ったものとみられる。
消息筋によると、米艦艇は北朝鮮出発時から監視していた衛星情報に基づき、台湾沖で輸送船を発見した。同筋は「北朝鮮側も追尾は知っていたはずだ」と述べた。北朝鮮外務省も臨検直後に発表した談話で「米軍事情報機関の監視と追跡を受けていることは分かっていた」と、追尾に気付いていたことを事実上認めている。
だが、米国は、輸送船が各国海軍が警戒活動をしている海域に入るまで臨検を行わなかった。臨検もスペイン海軍に依頼し、米軍は後から参加する形を取った。
こうした措置は、臨検が「北朝鮮への警告」(韓国政府筋)であり、正面からの衝突は避けようという配慮を示すものとみられ、米朝対立の色合いを薄めようと考えた可能性が高い。
輸送船は結局、ミサイル輸出を阻止する法的根拠がないとして解放されたが、米国のパウエル国務長官は先月末、米NBCテレビで北朝鮮船への臨検について「我々が臨検すべきだと考えるすべてを臨検する」と述べ、強化する方針を示唆している。
長官の発言について、北朝鮮の朝鮮中央通信は7日、「我々の貿易船に対する海賊行為を引き続き強行するということだ」と非難する論評を発表した。北朝鮮は、外貨稼ぎのためにミサイルを輸出していると広言しており、輸出中止を求める米国に年間10億ドルの損失補償を要求している。
[毎日新聞1月8日] ( 2003-01-08-03:01 )