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(回答先: フセイン亡命に期待 3方向から同時侵攻 毎日新聞 投稿者 j.Bush 日時 2003 年 1 月 04 日 23:41:07)
イラク問題の最も平和的な解決方法として、各国メディアの間でまことしやかに取りざたされる「サダム(フセイン大統領)亡命説」。米国のイラク攻撃がいよいよ現実味を増す最近になって、亡命先の話題に上った国々が否定コメントを出すなど、騒ぎは一段と大きくなってきた。(カイロ・秦融)
■ベラルーシ説
昨年十二月二十九日、英紙サンデー・タイムズが「ベラルーシ亡命説」を報じた。同国使節のバグダッド訪問直後のタイミング。ルカシェンコ・ベラルーシ大統領からフセイン大統領に亡命の呼び掛けがあったとの内容だが、ベラルーシ政府は「根も葉もないうわさ」と即座に否定した。
ただ、野党指導者の一人レベドコ氏はロイター通信に「わが国への亡命があるとすれば、サダムがスーツケースに数十億ドルを詰め込んできた場合だけだろう」と答え、亡命受け入れによる対価の大きさに言及した。
■ロシア説
今月二日には、イランの政府系紙が「ロシア亡命説」を展開。ドイツのフィッシャー外相が、ハラジ・イラン外相との電話会談で「米国がサダム追放による解決に着手した」と述べたことや、フセイン大統領に引退を説得するため「プーチン・ロシア大統領が近くバグダッド入りする可能性」を指摘したプリマコフ元ロシア首相の発言が根拠だが、ドイツ外務省は「電話会談があったのは事実だが、内容は作り話」と切り捨てた。
■アラブ諸国説
昨年十一月十六日付英紙タイムズは、フセイン大統領が家族と側近のリビア亡命を計画中と報じた。リビアのカダフィ大佐が、極秘に訪ねてきたフセイン大統領のいとこに対し「三十五億ドル(約四千二百億円)と引き換えに保護を約束した」と伝えたが、大佐筋が翌日のアラブ紙に「亡命取引は一切ない」と否定。「フセイン一家はリビアの大切な友人。歓待に金は必要ない」と答えた。
十二月二十四日には仏週刊紙カナール・アンシェネが「シラク仏大統領が(フセイン大統領の)亡命策をアラブ諸国首脳と検討中」と報じた。
■結局、可能性は
これに対し、イラン・イラク戦争時、イラク大統領報道官を務めたサバハ・サルマン氏は、亡命の可能性を「あり得ない」と一蹴(いっしゅう)。その例示として、一九八二年にイラン側が停戦の条件に「大統領の引退」を提示してきた際、フセイン大統領に意見を求められた側近の一人リヤドハ・フセイン保健相(当時)が「相手の腹を探るため受け入れの返事を出してみては」と進言したところ、すぐに隣室に連れて行かれ、射殺された経緯をAP通信に語っている。
エジプト週刊誌アルイズボアのムスタファ・アルバクリ編集長は「サダムは息子や側近による政権委譲を米国が認めないことをよく知っている。自身の死と受け止める引退も亡命も、可能性はゼロだ」と本紙に答えた。