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パキスタンの主要英字2紙は4日付朝刊で、同国北西部国境地帯からの情報として、アフガニスタンとの国境をはさんで3日、米軍とパキスタン国境警備隊の間で銃撃戦が発生したと伝えた。共同でアルカイダ掃討作戦を展開している両軍間の交戦が伝えられたのは昨年12月29日以来2度目だ。
パキスタン紙ニューズによると、銃撃戦があったとされるのはパキスタン側部族地域内の国境の町アングールアダ近郊。2日夜から3日未明にかけアフガン側からロケット砲が撃ち込まれたのをきっかけに激しい銃撃戦が2時間にわたって続いたという。負傷者などの情報はない。いまのところ両軍とも事件について公式には確認していない。
米軍側にはパキスタンに敵対心を持つアフガンの軍閥部隊が参加し、パキスタン側の部隊にはアルカイダやタリバーンに親近感を持つ地元部族民も紛れ込んでおり、事態を複雑化させている。
国境線が不明確なことも混乱の一因だ。昨年末の最初の交戦は、味方のはずのパキスタン兵が突然米軍に発砲。米兵1人が負傷し、パキスタン兵が逃げ込んだ神学校を米軍機が空爆した。
神学校はパキスタン側検問所より内側にあったため、パキスタン側は「越境攻撃だ」と主張したが、米軍側は「検問所自体がアフガン領内にあった。神学校もアフガン領内」と越境を否定した。
一方、アフガン駐留米軍報道官は3日、一般論として「敵が国境を越えてパキスタン側に逃げ込んだ場合には、越境追跡も可能」との見解を表明。パキスタンのハヤト内相は「米軍にそのような権限はない」と反発した。 (19:13)