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12/30 17:41 今度は島の領有権で争い シンガポールとマレーシア 外信14
【シンガポール30日共同】水供給問題で対立が続くシンガポー
ルとマレーシアの間で、今度はシンガポール海峡の入り口にある小
島の領有をめぐる紛争が再燃、両国関係が悪化の一途をたどってい
る。
両国は一九九八年、領有権をめぐり国際司法裁判所(ハーグ)に
提訴することで基本合意したが、合意文書の署名には至っていない
。十二月下旬には、クアラルンプールのシンガポール大使館前で抗
議行動が繰り返され、メディアを通じた非難の応酬も続いた。
マレーシアは国際司法裁でインドネシアとの二島領有権係争に勝
訴したばかり。紛争再燃の背景には、余勢を駆って新たな島の認定
も勝ち取りたいマレーシア側の思惑もありそうだ。
問題の島はマレーシア東南端の約十三キロ沖合にあるペドラ・ブ
ランカ(白い岩、マレーシア側の呼称はバトゥ・プテ)。天然資源
は特にないが、南シナ海の交通の要衝だ。シンガポールは一八四○
年代から同島で灯台を管理してきたが、マレーシアが一九七九年、
自国の領海地図に同島を含んだのを機に帰属紛争が始まった。
マレーシアは十六世紀から当時のジョホール王国(今のシンガポ
ールを含む)に島が帰属していたと主張。十二月下旬にはマレーシ
ア政府が「島の近くで巡視船がシンガポール沿岸警備隊に追い払わ
れた」と抗議し、対立が再燃した。
マレーシアのマハティール首相は「両国が提訴を確認し合ったの
に、シンガポールが島で建造物をつくり続けているのは違反行為だ
」と非難。シンガポール側は九○年代初頭以降、手を加えていない
と反論した。シンガポールのジャヤクマル外相はこのほど、両国が
一月に提訴合意の文書に署名することを提案したが、事態は流動的
だ。
マレーシアからシンガポールに供給する水の価格をめぐる二国間
協議も難航、解決の糸口は見えない。シンガポールは六五年、マレ
ーシアから分離独立。「離婚後も隣に住み続けざるを得ない」(シ
ンガポールのリー・シェンロン副首相)両国の争いの種は増えるば
かりだ。
(了) 021230 1741
[2002-12-30-17:41]