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【ニューヨーク30日共同】国連安全保障理事会は30日、イラクが自由に輸入できない品目を列挙した「調査品目リスト」に、神経ガス治療薬アトロピンなどを加えることを盛り込んだ決議案を賛成多数で採択した。採決ではロシアとシリアの2カ国が棄権したが、残る13カ国すべてが賛成した。同リストには、ほかに炭疽(たんそ)菌に効果があるとされる抗生物質「シプロ」なども加えられた。米国は、イラクが戦闘に備えてこれらの治療薬の入手を図っているとみて警戒を強めていた。
このほかロシア製の大型トラックがイラク軍に使用されているとの理由でリストに加えられるなど、イラクの輸入はさらに制限されることになった。リストは、石油を売った代金でイラクが民生品を購入する国連の「石油・食料交換計画」の一環。同計画は今月5日から180日間延長することが既に決まっているが、米国がリスト拡大の必要性を安保理に訴え、英国、ブルガリアとともに決議案を提出していた。 (11:07)